ホムドクスクエア

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日本人の死因の第一位は、悪性新生物つまり癌です。
平成20年の厚生労働省の統計では、その数は全死因の30%を占めています。

部位別にみた癌の発生部位の順位は、男性では平成5年までは胃が一番多かったのですが、それ以後は第1位が肺・第2位が胃・第3位が大腸となっています。

女性は、平成15年までは胃が一番でしたが、それ以後は第1位が大腸・第2位が肺・第3位が胃となっています。

以前は、癌と言えば胃癌が一番多かったのですが、検診等により早期発見がなされその死亡数が減ってきています。今回は、その胃癌についてお話します。
 
~胃癌になりやすい人は?~
遺伝的な要因:胃癌の発症が見られた家系には、高い確率で発症する事が知られています。しかし、家系に胃癌の患者さんがいるからといって、すべてが遺伝する訳でなく、胃癌は発症しやすいような環境や食生活をしていなければそんなに心配はありません。
環境の要因:胃癌の発症数が、日本人は欧米人の約8倍である事からわかるように、日本人の塩分の取りすぎがその危険因子となっています。又、飲酒・喫煙も胃癌の発症を起こしているとも考えられています。
 
~胃癌の初期症状は?~
胸やけや胃のもたれ ・ みぞおち辺りの痛み ・ 嘔吐・嘔気とありますが、胃癌に特徴的というわけではありません。早期では、ほとんど症状を認めません。
 
~胃癌の診断方法は?~
・バリウム検査―胃癌検診で一般的に行われます。進行癌の診断には有効ですが、早期癌の診断には胃カメラに比較して、有用であると言えません。
・胃カメラ検査―早期癌の診断に大変有用です。口からの胃カメラは少し辛いですが、現在腹部症状を認めた時の、最初の検査として勧められています。更に鼻からのカメラは、非常に楽に行う事ができます。

 

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胃癌の内視鏡的治療

~胃癌の治療法は?~
・早期癌―胃カメラで切除が可能です。 数日の入院で済み、お腹を切らないため、

その後も大変身体的に楽です。                            
・進行癌―通常は開腹手術を行いますが、
最近は患者さんに負担の少ない腹腔鏡でも行います (王監督で有名です)。 

・化学療法―最近は、効果のある抗がん剤も増えてきました。手術不能例や手術後に行っています。

 
~胃癌の予後・生存率~
胃癌は、早期癌である第Ⅰ期であれば5年後の生存率は約99%となっています。進行癌である第Ⅳ期であれば5年後の生存率は6%となっています。早期診断であれば、ほほ完治すると思われるので、胃カメラなどの定期検 査がとても有用です。

胃癌は、国民への病気に対する啓蒙と検診の普及が成功し、死亡率が減少した代表的な病気です。
早期診断こそがとても有用であるため、定期的な検査をお勧めします。

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