ホムドクスクエア
食生活の欧米化に伴い、元来欧米諸国に多いと言われていた大腸がんが日本でも増加しています。
平成19年厚生労働省の発表では、死亡原因のトップが癌であり、癌の原因の中で大腸癌は男性の第4位・女性の第1位となっています。
大腸癌になる危険な因子としては、運動不足・野菜果物の摂取不足・肥満・飲酒・遺伝疾患・大腸がん家族歴が確実または可能性の大きな原因と考えられています。これらの生活習慣を是正する事が、一番重要であることは言うまでもありませんが、早期発見・早期治療で大腸癌は治癒すると報告されています。
早期発見をするにはどうすれば良いでしょうか?
便潜血検査による大腸癌検診をお勧めします。
欧米の研究では、便潜血検査を行う事で大腸癌の死亡率が13~33%減少すると報告されました。日本も平成4年から大腸癌検診を40歳以上に実施する様になりました。
大腸癌検診の癌発見率は0.17%で、前立腺癌・乳癌に次いで3番目であり有効である事が証明されています(胃癌は0.13%・肺癌は0.04%)。
しかし、問題は第一に検診を受診しない人が多い事、第二に検診で陽性であっても精密検査を受診しない人が多い事です。
厚生労働省の発表では、大腸癌検診受診率約16%前後と他の検診同様低い状況にあります。更に、精密検査が必要と判断されても精密検査(大腸内視鏡・注腸検査)を受診した人は約58%と胃癌の80%と比較して大きく下回っています。これは大腸検査がとても大変であると考える人が多い事や、痔から出血したと決め込んでしまう事や、癌と診断されるのに不安を感じるため等と考えられています。
しかし、これは大変に危険な事です。
ある研究では、過去に大腸癌検診において要精密検査と判定された事のある大腸癌患者で、精密検査を受けていない群と受けた群に分けてその後を比較すると、精密検査を受けていない群は受けた群に比べ大腸癌で死亡する危険性が4~5 倍高い事がわかりました。どうにかして受診率・精検検査を受ける人達の人数を増やすかが大きな問題となっています。
つまり検診とは受診し異常があるかないか判定され、必要であれば精密検査を行い初めてすべてが成立すると言う事・受診した意味があると言う事になります。
当院では、便潜血検査は行えますが、精密検査は行えません。しかし土岐総合病院・県立多治見病院との連携ですぐに紹介をする事が可能です。
せっかく検診を受けたのに放置し早期に癌を発見するチャンスを見落とさない為にも
「みんなで癌検診に行こう!!」
を合言葉に気軽に御相談下さい。
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