【お薦め本の紹介】闇と闇と光

【お薦め本の紹介】闇と闇と光

実話に基づく経済小説です。ドキドキしながらもM&Aの知識も得られるお得な本です。ただ医師として、小説の中で経営者がお酒を飲みすぎる点が時代錯誤であり、経営判断に悪影響をあたえていないか心配になりました。

  • 経営者がリスクをとって起業し、人生をかけて育ててきた会社が安く買われてしまっている構造がまさに、売り手と買い手のM&Aにおける〝情報の非対称性〟の結果だといえる。
  • 経営の出口は、  ①IPO(上場)やM&A(売却)などのポジティブな方法か  ②清算や倒産(廃業)などのネガティブな方法  しかない。もちろん、2代目に託すなどの事業承継もM&Aの一部
  • MBO(マネジメント・バイアウト)  経営陣が企業の全株式または大部分の株式を買い取って経営権を取得すること。企業の戦略的再編や独立性の確保を目的とする。
  • LBOローン  企業買収資金の一部を借入金で賄うためのローン。買収対象企業の資産やキャッシュフローを担保にして資金を調達。通常はシニアローン、メザニンファイナンス、エクイティの組み合わせで構成される。少ない自己資本で大規模な買収を可能にし、買収後の企業価値の向上を狙う。
  • 債権型メザニン  企業の資金調達手段で、シニアローンとエクイティの中間に位置する金融商品。返済順位はシニアローンより劣後し、通常高金利が設定される。
  • メインバンクといえどもLBOを使ったMBOの話なんか、持ちかけたらだめだよ。どういうことかわかってる? それは銀行との取引をやめることと一緒だよ。
  • M&Aは経営者のキャリア形成。わがままに生きろ!
  • 「創業者のエグジットは人生そのもの。自分のライフプランに基づいて、どのような人生を歩みたいのかをしっかり考えて、どのようなエグジットを選択するか考えるべきだよ」
  • 自分が人生で叶えたいことを、まずは明文化
  • 大きなゴールは以下の4つに決まった。  ①経営を現役員3人に譲りたい。彼らの処遇は維持。  ②自分のプライベートな時間を増やしたいので、退任を希望。  ③株を現金化し、約 10 億円のキャッシュを得たい。  ④株式会社ロアスが成長していく確信はあるので、株は全て売却せず株主として残りたい。
  • 売り手が、連続起業家で再度ビジネスを立ち上げてM&Aを行うケースはほとんどないと思います。逆に買い手は今後もM&Aを実施する可能性は高い
  • M&Aの主な流れ  ①売り手とFAでM&Aアドバイザリー契約を締結  ②提案資料の作成  ③ノンネームシートで買い手候補へ提案  ④興味を持った買い手候補を売り手に伝えネームクリアの確認  ⑤トップ面談の実施  ⑥買い手候補より意向表明書の提示  ⑦売り手より独占交渉権の付与(基本合意書の締結)  ⑧デューデリジェンス(DD)の実施  ⑨最終譲渡契約書の締結  ⑩クロージング
  • ファンドには、普通に企業を買収するファンドと、2段階エグジットといって、キーマンから再出資を受け、一緒に成長させてキャピタルゲインを狙うファンドがあります。
  • 〝通常の契約〟 というフレーズ。これが弁護士と私の根本的な知識の違い。  ここが今回、私が読者に最も伝えたい、事業者の無知が故に起こった悲劇的M&Aの始まりだった。
  • 御礼の際に人が頭を下げる理由を初めて認識した。人は自分の胸に顔を向けて、〝必ずこの人に報いたいと誓う〟と、自ずと頭が下がるのだということを。
  • 何事も試練から学ぶか、試練に屈するか。でも、越えられない壁は現れませんよ。
  • 経営者にはいくつかのタイプがいます。 創業期に力を発揮するタイプ、成長期に発揮するタイプ、成熟した拡大期に発揮するタイプ
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