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高尿酸血症

目次

下記に当てはまる方は要注意です!

当院は、地域のかかりつけ医として「初めて糖尿病の可能性を指摘された」患者様にも多くお越しいただいています。糖尿病は早期から適切な治療を行うことにより、合併症の発症リスクを抑え、健康寿命(自立して活動し、健康に過ごせる期間)を延ばすことができます。

  • 肥満気味である
  • 高血圧である
  • 30歳以上である
  • 甘いものを好む
  • あまり水分をとらない
  • 魚卵やアルコールを多く摂取する
  • ストレスを感じることが多い
  • 足や親指、足首、手首、指などの末端の関節が痛む
  • 中性脂肪が高いと指摘されたことがある
  • 血縁者に痛風患者がいる

当てはまる症状が多い方は、高尿酸血症のリスクが高いです。
気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

高尿酸血症とは

高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が通常よりも高い状態のことをいいます。尿酸とは、体内で発生する老廃物の一種であります。特に男性に多い病気で、女性は発症が比較的少ないです。女性ホルモンは尿酸の排泄を促す作用があり、尿酸が適切にコントロールされるからです。高尿酸血症が長期間続くと、血液に溶けきらなくなった尿酸が結晶となって体内にたまり様々な臓器に障害を引き起こす可能性があります。

高尿酸血症の原因

高尿酸血症の原因は遺伝的な要素もありますが、主に生活習慣によるものです。

  • 肥満
  • 尿酸の原因物質であるプリン体の食べ過ぎ
  • アルコールの飲みすぎ
  • 遺伝の要因(尿酸を過剰に作りやすい、尿酸を体外に排泄する機能が弱いなど

プリン体とは

プリン体は細胞の核に含まれるDNAの主成分です。エネルギー伝達物質のもとであり、人に欠かせない物質です。プリン体は、肝臓で分解されると体には不必要な老廃物である「尿酸」となり、主に腎臓から尿に混じって体外に排泄されます。プリン体は、植物や動物の細胞にも含まれているので、食事からも体内に取り込まれます。DNAや核酸を多く含む食品には、プリン体が多く含まれています。例えばレバーや、赤身の肉、魚介類、種、豆類、ビールなどはプリン体を多く含んでいます。

尿酸とは

尿酸は、体内でプリン体が分解・合成されることで生成される代謝産物です。健康な人は、1日に約700mgの尿酸が作られ、同じ量が尿や便として排泄されています。適切な量であれば、私たちの体にとって無害ですが、生成された尿酸が適切に体外に排出されなかったり、血液中に溜まりすぎる状態が続くと様々な病気を引き起こします。

高尿酸血症の基準とは

尿酸値を下げて、低い状態を維持するために尿酸コントロールに取り組みましょう。
尿酸コントロールには、「6‐7‐8」のルールが適応されます。6.0mg/dl以下が、目指すべき尿酸値です。血液中の尿酸値が7.0mg/dl以上になると、性別・年齢を問わず高尿酸血症と診断されます。8.0mg/dl以上の場合は、薬物療法を含む治療が望まれます。

高尿酸血症を放置すると

高尿酸血症は放置してしまうと、激しい痛みを発症する痛風を発症するだけでなく、自覚症状がないうちに腎臓疾患を引き起こすことがあります。尿酸値が高い状態が続くと、尿路結石や心筋梗塞、脳梗塞のリスクも上がるとされています。少しでも気になる症状がある方は、土岐内科クリニックにお気軽にご相談ください。

痛風

高尿酸血症によって関節に尿酸の結晶がたまり、関節に激しい炎症がでる疾患です。
主に足の親指の付け根に痛みが出やすく、他にも足首、くるぶし、ひざ、耳などにもみられます。発作24時間後が痛みのピークで、3〜7日ほど経過すると痛みが引きますが、高尿酸血症を治さないと、体内の尿酸結晶はそのまま存在し続けるので、再発する可能性があります。

腎機能障害

高尿酸血症が長期間続き、血液中の尿酸値が異常に高くなると、腎臓がそれを処理できなくなり、尿酸の結晶が腎臓内に溜まることがあります。これが続くと腎臓の働きが低下し、慢性腎臓病になり、さらには腎不全に至り透析が必要となる事もあります。

尿路結石(尿酸結石)

尿は、尿管という細い管を通って膀胱に溜まり、尿道から体外に排泄されます。この尿の通り道を尿路といいます。この尿路でカルシウムやシュウ酸などが結晶化し、石のように固い塊ができる病気です。高尿酸血症によって尿酸値が異常に高くなると、尿中の尿酸が飽和状態になり、結晶化して尿酸結石が形成されます。尿路結石は「3大激痛の1つ」と言われるほど、非常に強い痛みを伴います。

高尿酸血症の治療

高尿酸血症の治療方法は大きく分けて、生活習慣の改善と薬物療法の2つがあります。

食事療法

肥満の解消や適正体重のキープといった食事療法は非常に重要です。加えて、尿酸値が上昇する原因となるプリン体を多く含む食品を控えるといった食事制限も行います。プリン体の摂り過ぎに注意して、バランスの良い食生活を送りましょう。

極めて多い (300mg~)

鶏レバー、マイワシ干物、イサキ白子、あんこう肝酒蒸し

多い(200~300mg)

豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、大正エビ、マアジ、干物、さんま干物

少ない (50~100mg)

ウナギ、ワカサギ、豚ロース、豚バラ、牛肩ロース、牛タン、マトン、ボンレスハム、プレスハム、ベーコン、ツミレ、ほうれん草、カリフラワー

極めて少ない(~50mg)

コンビーフ、魚肉ソーセージ、かまぼこ、焼きちくわ、さつま揚げ、カズノコ、スジコ、ウインナソーセージ、豆腐、牛乳、チーズ、バター、鶏卵、とうもろこし、ジャガイモ、さつまいも、米飯、パン、うどん、そば、果物、キャベツ、トマト、にんじん、大根、白菜、海藻類

(高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 2012年版)

アルコール制限

アルコールを過剰摂取することで腎臓の機能が低下し、尿酸が排出されにくくなるため尿酸の濃度が高まります。高尿酸血症の改善や予防にはアルコールを控えることが大切です。
1日のアルコール量の目安は下記の通りです。

  • ビール:ロング缶1本(約500ml)
  • 日本酒:1合(約180ml)
  • ウイスキー:ダブル1杯(約60ml)
  • ワイン:グラス1~2杯(約200ml)
  • チューハイ:レギュラー缶1本(約350ml)

運動療法

ウォーキングやサイクリング、水泳など軽い有酸素運動を継続して行うことが効果的です。
過度なトレーニングや激しい運動は尿酸値を上昇させるリスクが高いので控えてください。
汗をかくと体内の水分が減り尿酸値が上昇するため、こまめな水分補給を忘れないようにしましょう。

薬物療法

尿酸を下げる薬は、尿酸排泄促進薬と尿酸生成抑制薬の2種類あります。
尿酸排泄促進薬は腎臓に作用し尿酸が尿中へ排泄される働きを促進します。尿酸生成抑制剤は主に肝臓でプリン体が尿酸に分解されることを抑えます。

予防方法

高尿酸血症を予防するためには、生活習慣を見直すことが最も重要です。
日常生活から以下のポイントを心がけてみましょう。

食事

塩分と脂肪は控えめに、野菜たっぷりのバランスのとれた食事を心がけましょう。肉類や魚介類、種、豆類、ビールなどプリン体を多く含む食品の食べ過ぎは控えることが大切です。

運動

激しい運動ではなく、ウォーキングやサイクリングなどの軽い有酸素運動を継続的に行うことが大切です。体を動かしたら、脱水症状をおこさないように水分補給をしっかり取りましょう。

高尿酸血症患者様のご来院エリアマップ

当院では土岐市はもちろんですが、可児市、多治見市、瑞浪市、恵那市、御嵩町、八百津町、春日井市、瀬戸市、豊田市にお住いの方からも高尿酸血症の診察や検査、治療目的でご来院して頂いております。当院は、地域の皆様のご健康に貢献していくため、高尿酸血症治療にも力を入れております。少しでも気になる症状がある方、尿酸値が高い方、身内に高尿酸血症の治療を受けている方がいらっしゃる場合はお気軽に当院へご相談ください。

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