認知症専門外来初診で
お伺いする質問の一つが
『今までに、騙されて何か購入したことはありませんか?』です。
誰が見ても分かるほど
認知症が進行した患者さんは
かえって心配ありません。
騙そうとしても
字は書けない
お金の管理もしていないからです。
それよりも軽症の方、
“見た目は正常だが、どこか変”
という方が危険です。
私の患者さんでも、
健康器具を買わされた
サプリメントが定期的に届くようになった。
布団一式、鍋が一式等々
最近では
銀行や郵便局の方さえも
“元本が保証されていない投資信託”を
売りに来るので
注意が必要です。
ちなみに私が患者さんのことで
消費者センターに電話した際の話です。
“購入額は幾らですか?”
“70万円程度です”
“それは良かったですね、
被害額では少ない方ですよ・・”
とのことです。
確かに、
“おれおれ詐欺”などの被害額に
比べれば安いのかもしれません・・
ちなみに
私の患者さんで
騙された?最高額は500万円・・
それはなんと”お布施”です。
子供さんたちが、警戒していたにもかかわらず
住職が
『お父さんと二人で話がしたい』といったうえでの被害?です。
今の時代、何を信じて分からないものです。
一般に
騙された御家族は一度騙されれば、
その後は大丈夫と思いがちです。
しかし
騙される人は、何度も騙されます。
業者間で、情報が回っているようです。
時々は、高齢者の家を訪ね
見慣れない商品が置かれていないか
注意されることをお薦めします。