医学博士。岐阜県土岐市を中心に9ヶ所のクリニック、介護施設、リハビリ施設を運営する医療法人ブレイングループ理事長。毎月1,000人以上の認知症患者を診療する日本有数の認知症専門医。開業以来5万件以上の訪問診療、500件以上の在宅看取りを実践している。
「この方の人生を、朝のドラマでどこまで描くのだろう?」宇野千代さんの『生きて行く私』を読みながら、何度もそんなことを考えました。NHKの連続テレビ小説『ブラッサム』の主人公のモデルとなった作家です。本書は、その波乱に満ち …
認知症のお母さんを、何年も自宅で介護してきた。夜中に起こされ、薬を管理し、食事を作る。仕事との両立も難しくなり、家族で悩んだ末に、ようやく施設へ入所してもらった。「これで安心できる」そう思うのは当然です。施設への入所は、 …
高齢者を診察していると、「最近ふらつくようになった」「食欲が落ちた」「便秘がひどい」「ぼんやりするようになった」といった訴えをよく耳にします。もちろん、新たな病気が隠れている可能性はあります。しかし、ここで忘れてはいけな …
三宅香帆さんの『「夫婦」不在社会』を読みました。映画や小説に描かれる家族の姿から、現代社会の夫婦関係を考える一冊です。読みながら何度も立ち止まったのは、私たちが親子の愛情を大切にする一方で、夫婦の関係については、あまり考 …
認知症外来をしていると、ご家族からとても難しい相談を受けることがあります。「先生、父も母も認知症になってしまいました。二人だけで暮らしていて大丈夫でしょうか?」子どもさんからすれば当然心配です。お父さん一人を見ても、一人 …
「注射をするだけで10%以上やせる」少し前なら夢のような話でした。しかし現在、肥満症の治療は大きく変わりつつあります。GLP-1受容体作動薬や、GLP-1とGIPの両方に作用する薬が登場し、世界中で使用が急速に広がってい …
「健康のために運動しましょう」と言われると、多くの人はジョギングや筋力トレーニングを思い浮かべます。しかし本書を読むと、私たちが毎日何気なく行っている「歩く」という動作が、実は非常に優れた運動であることに気づかされます。 …
認知症外来をしていると、医学だけでは説明しきれないような、心に残る場面に出会うことがあります。ある認知症のお母さんがいます。娘さんは週に1回、お母さんのもとを訪ねています。しかし、お母さんは1週間前のことをほとんど覚えて …
最近、外来をしていて「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者さんが増えた」と強く感じます。以前は、「SAS=太った中年男性の病気」というイメージがありました。もちろん肥満は大きな危険因子です。しかし、実際の診療では決してそれ …
林真理子さんの『80代になるとたいていボケるか死ぬ。70代は神様から与えられた特別な時間』を読みました。何とも刺激的なタイトルです。しかし、認知症専門医として多くの高齢者を診てきた私には、単なる「毒舌本」とは思えませんで …