2026-06-09 認知症で寝たきりでも身体障害者手帳はもらえない? 外来で認知症の患者さんを診ていると、ご家族からよく受ける質問があります。「先生、母は認知症で寝たきりになっています。身体障害者手帳はもらえますか?」 ご家族から見れば当然の疑問です。実際に動けず、食事も介助が必要で、会話 …
2026-06-07 「異常なし」と言われた若者たち――脳神経内科で急増する機能性障害 脳神経内科というと、多くの方は脳梗塞、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症といった「脳や神経そのものが壊れる病気」をイメージされると思います。しかし近年、外来で確実に増えているのが、「検査では異常が見つからないのに、実 …
2026-06-04 【お薦め本の紹介】『BUTTER』―「食べること」は、生きること BUTTERを読んで、まず圧倒されたのは、「食べる」という行為の重さでした。単なるグルメ小説ではありません。ミステリーでも、フェミニズム小説でも、恋愛小説でもありながら、そのすべてを“食”という本能の上に積み上げた作品で …
2026-06-02 「見た目」で介護職を判断しないで――現場からの小さなお願い 近年、介護業界では深刻な人材不足が続いています。高齢化が進む日本において、介護職の存在はますます重要になっていますが、その一方で「大変そう」「厳しそう」というイメージから、働き手がなかなか増えない現実があります。そんな中 …
2026-05-31 まだ認知症ではない人”を診る時代へ――認知症ガイドライン2026の衝撃 認知症診療が、大きな転換点を迎えています。2026年、『認知症疾患診療ガイドライン』が9年ぶりに改訂されます。前回改訂された2017年当時と現在では、認知症医療を取り巻く環境は劇的に変化しました。最大の変化は、レカネマブ …
2026-05-28 【お薦め本の紹介】『ブティック』by 池井戸潤 ブティックを読み終えました。長編にもかかわらず、気づけば一気読みでした。ページをめくる手が止まらない。登場人物たちの葛藤や怒り、理不尽さへの抵抗に引き込まれ、読み終えた後には、あの独特の爽快感が残る――やはり、池井戸潤作 …
2026-05-26 運転能力は落ちるのに、なぜ自信は増すのか――エイジングパラドックスの恐怖 高齢ドライバーによる交通事故が報道されるたび、多くの人が「なぜ危険だと分からなかったのか」と感じます。しかし、実際の診療現場では、本人に悪意や無責任さがあるわけではなく、「自分はまだ運転できる」という強い確信を持っている …
2026-05-24 「壊れた脳」は再生できるのか――ミクログリアが開く新時代 脳卒中は、日本人の要介護原因として今なお非常に大きな位置を占めています。命が助かっても、半身麻痺、言語障害、高次脳機能障害などの後遺症が残り、「以前の生活に戻れない」という現実に直面する患者さんは少なくありません。 一方 …
2026-05-21 【お薦め本の紹介】『夜のピクニック』by恩田陸 恩田陸氏の代表作の一つである「夜のピクニック」は、一見すると非常に地味な物語です。高校生活最後のイベント「歩行祭」で、ただひたすら生徒たちが夜通し歩き続ける――それだけと言ってもいい作品です。 しかし、読み終えた後、不思 …
2026-05-20 睡眠は気合では治らない――体内時計を動かす新薬の時代へ 私たちは普段、「朝になったら起きて、夜になったら眠る」という当たり前の生活を送っています。しかし、そのリズムを支えているのは単なる習慣ではありません。体の中には“体内時計”という精密な仕組みが存在しているのです。ところが …