私が、絵画に興味を持って若い画家の絵を見ると画家自身のプロダクションとマーケティング戦略が確立していません。
経営者として、どうしてもそちらに気がいってしまい十分に絵を楽しめないことさえあります。
逆に、妙にマーケティングが上手い画家も、扁桃核が不快感を覚えてしまいます。
その点、巨匠と呼ばれる画家たちは、長い年月のなかで評価されてきただけのことはあります。
今年も、名古屋の松坂屋で開催された、文化勲章展では、文化勲章を授章した画家の絵だけが展示されていました。
文化勲章を取ればよい画家か?と言われればこれも議論がありますが、文化勲章は殆どが死後に授章されている点を考えると、一つの判断基準になるのかもしれません。
その中で、私の扁桃核を刺激する画家の一人、林武さんがみえます。
バブルの際には、彼の絵を社長室に飾ると、縁起が良いと、相当高値で取り引きされていたようです。
まさに、世間が勝手に作り上げたマーケティングだと思います。
幸い、2回のバブルの崩壊で、林武さんも我が家で、一時的に預りする事ができました。
代表的な“薔薇”ですが、凄い迫力です。
これだけのプロダクションがあれば、マーケティング戦略は不要です。
逆に世間が勝手にストーリーを作ってマーケティングしてしまうのかもしれません。