多くの御家族から感謝、感謝・・メマリーの凄い効果

2013-04-08

認知症の治療薬には、簡単に分けるとアクセル系とブレーキ系に分けられます。特にブレーキ系の薬はとても重要です。なぜなら認知症の症状で家族を苦しめるのは、物忘れではないからです。同じ話を繰り返そうと、物忘れがひどくなろうと、少々うんざりする程度で何とか対応できます。それよりも家族を苦しめ、時に家族関係までもを崩壊させるものは、幻覚・妄想・暴言といった周辺症状です。これらの周辺症状は、もっとも患者さんのお世話をしている人、多くは長男のお嫁さんなどが標的になります。もっとも尽くしている人たちに対して、被害妄想で泥棒扱いしたり、暴言を吐いたりするわけですからとても悲しくなります。

このような時は、認知症の治療薬の中でもブレーキ系の薬が重要となります。ここで、間違ってもアクセル系の薬を使うと火に油を注ぎますので注意が必要です。ブレーキ系の薬で、素晴らしい効果を示す薬が第一三共株式会社が販売しているメマリーです。その効果は絶大で、周辺症状で困っていた患者さんが“穏やか”になります。私はすでに200例ほど使いましたが、多くの家族から『とても穏やかになりました。ありがとうございます』と感謝されています。数ある薬の中で、これほど御家族から感謝される薬はありません。当初は、効きすぎで一日中寝てしまうケースもありましたが、これも量を半分にすることでクリアしています。

メマリーは、効果だけでなく販売戦略も優れています。何より、認知症治療薬の中で弱者であることを理解しています。販売開始後、認知症専門医30名程度を東京に集め、徹底してメマリーの使用方法を議論させて、コンセンサスを形成します。それだけで終わることなく、参加した専門医が地域に戻って医師会等で講演する流れを作ります。私も、三重・岐阜・静岡で5か所で講演をさせていただきました。実際に使用している医師からの話ですので、その説得力は大です。お蔭でさらにメマリーは広まるわけです。


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現在、メマリーのシェアは20%を超えていますが、個人的には40%程度にまで広がると予想しています。確かに、薬の効果がもっとも重要ですが、これに販売戦略が一致しなければ効果は出ません。すでに認知症治療において、メマリーは必要不可欠な薬剤になっています。薬の効果だけでなく素晴らしい販売戦略により、多くの患者さんに薬を届けている第一三共株式会社さんに感謝です。

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