ネットオクで買った絵が「開運!なんでも鑑定団」で高額鑑定された話

ネットオクで買った絵が「開運!なんでも鑑定団」で高額鑑定された話
2018-01-17

私は、「開運!なんでも鑑定団」に出演したことがあります。講演等で、このように挨拶をすると、多くの聴衆がとても関心を示してくれます。この番組には、根強いファンが多く、毎週欠かさずに見ている方がとても多くいるのです。私自身も大ファンで、火曜日のオンエアだけでなく日曜日の再放送もできるだけ見るようにしています。

実際、私が出演した後も多くの患者さんから「先生観ましたよ」と声をかけていただきました。ある一定の年齢以上の方の中では、「視聴率は50%以上?」と思えるほどでした。

今回は、この番組に出演した際のエピソードをお伝えします。

目次

1.「開運!なんでも鑑定団」とは

1994年から放送されている長寿番組です。家に眠っているお宝が本物なのかどうか、一体いくらくらいの価値があるのか判定してくれる人気番組です。倉庫で眠っていたようなものが世紀の大発見だったり、家宝だと思っていたものがびっくりするくらい安い偽物だったり。毎回巻き起こるドラマに視聴者はハラハラするのです。

実際、自分の紹介も以下のようにされました。

「認知症専門医。クリニック以外にもデイサービスやグループホームを経営し多方面から患者をサポートしており県内外から毎日100人近くの患者が訪れる。お宝は、20年前ゴルフ場に飾られていた絵に感動。自分の家にも飾りたいとその画家の作品を探すようになった。そして12年前インターネットオークションでこの絵を発見。以来、ずっと玄関に飾っているが最近になり偽物ではないかと心配になっている。」

2.通常とは異なる出演依頼があった

番組への応募方法は、通常はメールで「鑑定を希望する品、依頼品のエピソード・売りたい理由、写真」を添付して送ります。そして、採用の可能性がある方のみ連絡が入るようです。

しかし、私は全く違っていました。きっかけは2010年07月23日に私が当ブログで書いたブログ記事を見つけた、なんでも鑑定団のスタッフでした。2014年9月19日に突然電話、とんとん拍子に出演が決まり、取材・スタジオ収録が済み、2014年年10月28日にオンエアーされました。

ちなみに、ブログは以下です。

“私が、絵画に目覚めるきっかけになった画家は西村計雄さんです。美術専門誌を見て “良い絵だな!”と思って、作者をみるといつも西村計雄さんでした。 そんな雑誌でしか見たことがない絵に、たまたま誘われたゴルフ場の風呂場で出会ってしまいました。実物を見たときの感動、まさに大脳辺縁系の扁桃核が“快”を感じたのでした。多くのゴルファーは何も気にせず、通り過ぎていきましたが、一人風呂場にかかった絵に見入っていました。同じ人生、“飾られている絵に、意識をもって過ごしたい”と感じた一瞬でした。その後、縁あって西村計雄さんの作品を数点所有する事になりました。

その中に西村計雄先生自身が選んだ自選集の巻頭を飾った80号の大作で“竹”という作品があります。実は、その作品が我が家の玄関を飾っています。入手経路は、なんとインターネットオークションです。絵と一緒に西村計雄さんのサインや、画集も同封されていました。なぜこれほどの作品が、オークションにと一抹の不安もあります。西村計雄記念館に同じ画題のものがありますが、それよりもサイズは大きいものです。いずれは、何でも鑑定団にでも出品して鑑定をお願いしようかと考えています。“

●西村計雄さんについて
1909年 北海道岩内郡小沢町に生まれる
1934年 東京美術学校卒 藤島武二に師事
1951年 渡仏
1953年 ピカソの画商ヘンリー・カーンワイラー氏の勧めで、
パリ、ベルネーム・ジュン画廊にて第1回個展(以後マルセル ・ベルネーム画廊で個展)
1971年 フランス政府より芸術文化勲章
1975年 パリ、クリティック賞(パルム・ドール)
1978年 フランス政府よりユーマン・プログレ勲章
1981年 勲三等瑞宝章
1986年 沖縄平和祈念堂に連作「戦争と平和」20点の6000号完成
1991年 北海道岩内郡共和町名誉町民
1999年 11月共和町に共和町立西村計雄記念美術館開館
2000年 12月91歳で没
出典:一枚の繪「作家一覧」

3.収録エピソード

番組の出演ではいろいろな経験をさせていただきました。ここでご紹介します。

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購入を決めたときは、実際の価値がそこまであるのかはよくわかっていませんでした

3-1.なかなか経験できない集荷風景

サイズがとても大きい80号の絵は、放送局から依頼された業者さんがとりに来てくれました。窓ガラスがすべて黒で覆われたマイクロバスが我が家に到着。その中で、絵が丁寧に梱包されました。ただし近所の方からは、「何をしているの?」と怪しまれる光景でした。

3-2.なんと鑑定額は1,000万円!

鑑定額は、番組収録の時に、初めて知ることになります。番組のスタッフからは、「鑑定額が低くても、番組出演を断ることだけはやめてください」とお願いされていました。


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「12年前、インターネットオークションで120万円で落札したが、最近、その画家の図録を見ていると、一番最初に全く同じ絵が掲載されていたためびっくり!果して本物か」のナレーションに対して、結果は1,000万円でした。

スタッフからは、「長谷川さんの顔をずっとカメラで撮っていますから、表情には注意してください」と言われていました。しかし、あまりにゼロが並ぶので相当に驚いた顔がテレビに流れてしまったのです。

3-3.収録中、出演者からの相談とは

スタジオで西村計雄さんの紹介VTRを見ている間じゅう、番組の出演者さんから話しかけられていました。スタジオにいた家族から『あのとき何を話していたの?』と聞かれました。実は、この有名な方の身内の認知症の相談でした。華やかな芸能人も、個人に戻れば認知症に関わらないわけにはいかないのです。

このエピソードは、講演等でも紹介させていただいています。

4.出演後の注意とは

高額鑑定に浮かれているときに、番組のスタッフさんから「水を差すようで申し訳ありませんが、注意していただきたいことがあります。」と言われたことを紹介します。

4-1.盗難

番組では出演者の自宅から、お宝の置き場所まで詳細に撮影されます。そのため、高額鑑定後に盗難に合うことも多いそうです。私の場合は、取材は自宅でなくクリニックだったのですが、念のために自宅のSECOMの監視を強化しました。

4-2.税務署

実は、番組出演後に税務署が来ることも多いそうです。例えば、亡くなった親の形見に高額な鑑定額が付いたとしましょう。これが相続財産に含まれていなければ、申告漏れということで追徴課税されるのです。

ちなみに私は、自分の法人を作って購入しましたので、きちんと購入額で資産計上されています。誤解のないように申し上げますが、番組出演で、自分に鑑定額1000万円が入ったわけではありません。よって寄付等の御依頼はお断りします。また相続したわけでも、売る予定もありませんので、税務署の方もご遠慮ください。

5.心地よさが認知症を予防する

皆さん感情を伴った記憶は忘れないと思いませんか? とても嬉しかったこと、悲しかったこと、悔しかったことは、不思議に記憶に残っているものです。

5-1.扁桃核を刺激した記憶は忘れない

感情をコントロールする役割を果たすのが海馬の近くに位置する「扁桃核」です。扁桃核の刺激を伴う記憶について海馬は「重要なもの」と捉え、長期記憶の倉庫へ送るよう判断するのです。

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扁桃核(扁桃体)は海馬に隣接しています

5-2.「開運!なんでも鑑定団」は認知症予防番組かもしれない

私のクリニックには多くの絵が飾ってあります。なにごとにも意欲的な患者さんは、飾ってある絵にもとても関心を示されます。絵が変われば、変わったことに気が付く観察力にも優れています。

実は、そんな意欲が認知症を予防するのです。「開運!なんでも鑑定団」では、出品された美術品に感動し、そして金銭欲も刺激する。この番組は、巧妙に扁桃核を刺激することで認知症を予防するのかもしれません。

woman contemplating paintings in art gallery
いくつになっても、美術館や博物館には足を運びたいものです

6.まとめ

テレビ番組「なんでも鑑定団」は、知識欲や美術・芸術に対する欲求を向上させてくれ、また金銭的な考えも掲示してくれます。そのような意欲がなくなることが認知症の初期症状の一つです。

色々な意欲が衰えぬよう積極的に機会を見つけて親しむようにしましょう。

この記事の参考ホームページ:テレビ東京「開運!なんでも鑑定団」ホームページ 2014年10月28日放送分

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