『先生、認知症の患者さんには
怒ってはいけないんですよね?』
と質問される家族が結構見えます。
最近は、
認知症の勉強をされている方が
増えてきています。
その知識が、上記の質問につながっています。
認知症の本の中には
『認知症の患者さんを怒ってはいけません』
と書かれているものあります。
きっと自分自身では、
認知症介護に携わったことのない
偉い偉い先生のご意見だと思います。
自分は幸い
父方の爺ちゃんや
母方の婆ちゃんの認知症に
関わることができました。
『そうか、あんたの子供は娘3人か
それは可愛いな・・』
と1時間で10回以上言われると
さすがに精神状態は不安定になります。
これが毎日であれば
体調によっては
怒ってしまうことも・・
“確かに認知症患者さんは
怒られた内容は忘れても
怒られて悲しいという感情は残る”
という考え方もあります。
しかし、
家族が怒ったからといって
認知症が進行するわけでもありません。
そもそも医師に
『怒ってはいけないんですよね?』
と聞くこと自体
精神的に追い詰められているのです。
ここで、我慢を強いては
介護者が体調を崩すことさえあるのです
こうなっては、元も子もありません。
そのためご家族には
『どうしても怒りたくなったら、
怒っても良いですよ・・
怒ったことで認知症が進行することはありませんよ』
とお伝えします。
すると、
ご家族は、安堵され
かえって
怒らなくなるから不思議です・・