周辺症状の治療には、軽度の場合、漢方薬である抑肝散を使います。
一時、抑肝散が認知症の特効薬のように報道された事がありますが、中核症状の効果はあまり期待できません。
どちらかというと周辺症状の抑制に効果があります。
漢方にしては、比較的効果も早く発現します。
ただし、最近の漢方には錠剤もあるのですが、抑肝散にはありません。
粉は大変飲みにくいため、錠剤の開発を待ちたいものです。
周辺症状は、介護的な対応で改善する事もあります。
一つの事に固執して興奮状態になっている患者さんの視点を、別に向けていただく事で落ち着く事もあります。
なかなか、24時間365日終わりの無い、家族介護者に要求することは難しいものです。
グループホーム入所後に、認知症患者さんが良くなるケースの殆どは、ゆったりとした雰囲気・介護により周辺症状が改善することによります。