2026-07-09 【お薦め本の紹介】『イン・ザ・メガチャーチ』・・人生後半に還ってくる“やってこなかったこと 朝井リョウさんの『イン・ザ・メガチャーチ』を読んで、最も強く感じたのは、これは単なる「推し活」を描いた小説ではないということです。もちろん物語の表面には、アイドル、ファンダム、SNS、マーケティング、若者文化といった現代 …
2026-07-02 【おすすめ本の紹介】レビー小体型認知症でも「名探偵のままでいて」 認知症をテーマにした小説や映画は数多くあります。しかし、医療者の立場から見ると、「ここは少し違うな」と感じる作品も少なくありません。 ところが、小西マサテルさんの『名探偵のままでいて』は違いました。私は認知症専門医として …
2026-06-25 【お薦め本の紹介】『日本買収 団塊世代の天命』―私たちは何を引き継ぎ、何を残すのか 牛島信さんの『日本買収 団塊世代の天命』を読みました。タイトルだけを見ると企業買収やM&Aを扱った経済小説のように思えます。しかし実際に読んでみると、それだけではありませんでした。本書の根底に流れているのは、「戦 …
2026-06-18 【お薦め本の紹介】『黒牢城』 米澤穂信さんの『黒牢城』は、第166回直木賞を受賞した歴史ミステリーです。舞台は戦国時代。織田信長に反旗を翻した荒木村重が籠城する有岡城で起こる不可解な事件を、牢に閉じ込められた黒田官兵衛が解き明かしていきます。 私は歴 …
2026-06-11 【お薦め本の紹介】『JOY SPAN 精神的寿命をのばす科学的方法』 現代社会では、「長生きすること」そのものは珍しくなくなりました。医療の進歩によって平均寿命は延び、多くの人が80代、90代まで生きる時代になっています。しかし一方で、「ただ生きているだけでは幸せではない」という感覚を持つ …
2026-05-28 【お薦め本の紹介】『ブティック』by 池井戸潤 ブティックを読み終えました。長編にもかかわらず、気づけば一気読みでした。ページをめくる手が止まらない。登場人物たちの葛藤や怒り、理不尽さへの抵抗に引き込まれ、読み終えた後には、あの独特の爽快感が残る――やはり、池井戸潤作 …
2026-05-21 【お薦め本の紹介】『夜のピクニック』by恩田陸 恩田陸氏の代表作の一つである「夜のピクニック」は、一見すると非常に地味な物語です。高校生活最後のイベント「歩行祭」で、ただひたすら生徒たちが夜通し歩き続ける――それだけと言ってもいい作品です。 しかし、読み終えた後、不思 …
2026-05-14 【お薦め本の紹介】「北極星 僕たちはどう働くか」 「頑張っているのに評価されない」「このままの働き方でいいのか」――そんな不安を抱える人は少なくありません。AIの進化や価値観の変化によって、“働く意味”そのものが揺らいでいる時代です。 西野亮廣氏の『北極星 僕たちはどう …
2026-05-07 【お薦め本の紹介】医療未来学者の父が 医師になる娘へ語る これからの医の世界 医師という職業は、これまで長い間「安定していて社会的に評価が高い仕事」として認識されてきました。しかし、AIの進化や医療制度の変化によって、その姿は大きく変わろうとしています。本書は、医療未来学者である著者が、医師を目指 …
2026-04-30 【お薦め本の紹介】スピノザの診察室 by 夏川草介 『スピノザの診察室』は、派手な展開や劇的な奇跡を描く物語ではありません。むしろ、治らない病や終末期医療という現実に静かに向き合いながら、「人がどう生きるか」を問いかけてくる作品です。 読み進めるうちに、「医療とは何か」「 …