2026-05-05 “診察なしで処方する時代”は正しいのか―オンライン診療という危うい幻想 近年、オンライン診療は急速に普及しました。特にコロナ禍を契機として、「通院せずに診療を受けられる」という利便性は、多くの患者にとって魅力的な選択肢となっています。しかしその一方で、現場の医師として強い違和感を覚える場面が …
2026-04-28 なぜ現役世代だけが取り残されるのか―高額療養費制度“2万1000円の壁” 「医療費がどれだけ高額になっても、ある程度で止まる」この安心感は、日本の医療制度の大きな柱の一つです。その中心にあるのが高額療養費制度です。がん治療や手術、長期入院など、医療費が大きく膨らんだ際に自己負担額に上限を設ける …
2026-04-22 歯科医師国保に潜む“経営者の都合” ―社会保険との決定的な違い 歯科医院で働くことを考えている方の中には、給与や勤務時間だけでなく「社会保険」がどうなっているのか気になる方も多いのではないでしょうか。特に注意しなければならないのが「歯科医師国保(歯科医師国民健康保険)」です。一見する …
2026-04-01 歯科医師国家試験は「正常」なのか― 毎年1000人以上が脱落する構造的問題 ― 2026年3月、医師・歯科医師国家試験の合格発表が行われました。結果は非常に象徴的です。 医師国家試験:合格率 91.6% 歯科医師国家試験:合格率 61.9% この数字をどう見るか。私は率直に言って、歯科医師国家試験の …
2026-03-30 認知症高齢者を狙う「訪問買取」の現実 今回は、患者さんのご家族から実際に伺った、非常に考えさせられる出来事を紹介します。これは決して特別な話ではありません。むしろ、どこの家庭でも起こり得ることです。認知症の方がいる家庭だけの問題ではなく、これから誰の家庭にも …
2026-03-18 クラブラウンジに映る「アルコール文化の世代交代」 ホテルのクラブラウンジは、私にとって静かな思索の場です。軽食をつまみ、炭酸水やコーヒーを片手に、ゆったりと時間を過ごす。イブニングサービスではアルコールが飲み放題になることが多く、ラウンジの雰囲気は一気に華やぎます。 私 …
2026-03-16 契約できないのに、投票はできる? 認知症外来を続けていると、選挙の時期になるたびに、ある問いを受けることがあります。 「先生、母も投票に連れて行った方がいいでしょうか?」 家族は少し迷いながら、そう尋ねてきます。 患者さんの中には、政党名を書くことができ …
2026-03-04 名古屋の恥 ――新幹線ホームに漂うタバコ臭 日本を代表する大動脈、東海道新幹線。その中間拠点として圧倒的な存在感を放つのが、私の地元・名古屋駅です。東京と大阪のちょうど中間に位置し、ビジネスと観光の交差点となるこの駅は、いわば「日本の顔の一つ」と言っても過言ではあ …
2026-02-25 もう“敵”はいらない。――塁上の談笑と五輪の抱擁が示す未来 プロ野球界では、ヒットを打った選手が塁上で相手チームの選手と談笑することに一定の制限が設けられた、という話題がありました。真剣勝負の場で過度な馴れ合いは慎むべきだ、という趣旨です。 一方で、オリンピックの舞台、とりわけス …
2026-02-18 仮面ライダー政治の終わり、ポケモン政治の始まり 令和8年2月8日の衆議院議員選挙結果を見て、違和感と同時に、ある種の納得感を覚えた方も多いのではないでしょうか。それは単なる政党の勝敗ではなく、日本社会の「価値観の世代交代」が、はっきりと数字として表れた選挙だったように …