私は、経営を行うに当たって積極的に経営コンサルタントを使っています。戦略策定は経営者自身が行いますが、それぞれの戦術においてはコンサルタントを使うことで、時間を節約することができます。
そんな経営コンサルタントと接していて不思議に思うことがあります。コンサル後の報告書を作ってくれないことです。コンサル時の話し合いは多岐にわたります。情報を共有するためには報告書が欠かせません。報告書が作成されないと、認識にずれが生じ、依頼した目的と異なった指導が行われることもあります。
私自身がコンサルをする際には、必ず報告書を提出します。コンサル後に報告書を作成することは、それなりの情報処理能力が必要となります。もちろん時間もかかります。しかし、クライアントへの報告以上にコンサルタント自身の頭が整理されます。コンサルタントが報告書を作成しないということは、彼ら自身が情報整理をする機会を失っているともいえます。
コンサルを受ける際に、何度も同じ質問をされたり、以前に決まったことと違う提案がされると、寂しくなります。コンサルタント自身が『報告書を作成するだけの基礎学力が欠如しているでは?』と疑いたくなります。
もちろん先回ご紹介した和仁達也さんは別格です。コンサル終了後、数時間で報告書が届きます。さらに、次回の面談1週前には再度予習的に報告書が届きます。コンサルタントは仕入もなく、“手っ取り早く”稼げます。和仁さんの本を読んで、安易にコンサルを始める方も見えるかもしれません。しかし報告書提出という最低限の能力は携えてから取り組んでもらいたいものです。