認知症ケアの標準化

先回認知症に対する介護は遅れているとお話しました。従来の認知症介護は、「心情的ケア」あるいは「対応型ケア」と言われていました。つまり、根底に「気の毒な」「かわいそう」という心情があり、ケアも経験に基づく症状に対応するものでした。つまり客観性に乏しかったのです。今後は、介護の技法として伝達され、標準化する必要あると思われます。

実際、認知症の患者さんは、ふさわしい状況と安心できる環境に置かれると、思いもかけない能力を発揮します。 最近では、認知症の患者さん自身が書かれた本も出版され、患者さんの理解に役立ちます。『私は誰になっていくの?』の著者クリスチーン・ボーデンさんは、オーストリア政府の高官として30人の部下を統率していましたが、アルツハイマー病と診断されました。本の中で「ゆっくりとスピードを落として、目を見つめて話してください。私達の思っている事を理解してケアの環境を変えてください」と述べています。認知症患者さんの内的体験の理解のために一読をお薦めします。


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