そろそろ、朝晩はひんやりしてきました。その割には、昼間は暑さが残っているため体調を崩されていませんか?中には、風邪を引いてしまって病院にかかろうかな?と思っている方も見えるのではないでしょうか?その中には、“病院に行って注射でも打ってもらおう”と思っている方は見えませんか?
実は、これは間違った知識です。私が以前に新聞に投書した記事を紹介します。
“開業をして驚いたことがある。風邪で受診した患者さんが注射を希望されることである。以前勤務していた大学病院や総合病院ではそのような治療は全く行われていなかった。どうも開業医に特有なものらしい。調べてみると、風邪の注射には3種類あるようだ。一つは、ビタミン剤の注射。これは風邪に対する適応はない。二つ目は抗生剤の注射。これも経口薬で取れる場合は適応外である。3つ目は解熱鎮痛剤の注射。これは多くの副作用が報告されている。使用に際しては警告文書がでており、風邪に対する適応はない。つまり多くの開業医で行われている注射はいずれも適応のない、一部は危険なものでもある。開業医は安易な注射は慎むべきであるし、患者さんも風邪に効果がある注射はないことを知るべきである。”
つまり、風邪に効く注射などはないのです。注射をしてもらったら元気がでたと言うような場合は、心理的な効果がプラスされているものと思われます。もちろん経口薬にも風邪をなおす薬はありません。風邪の場合、対症療法といって症状を和らげる薬が処方されるだけです。
やはり規則正しい生活、安静、栄養が基本となります。