情報過多のこの時代、ニュースの内容によっては、なんとなく気分が悪くなることがあります。ロルフ・ドベリさんの『News Diet』を読むと、ニュースを読む以上に大事なことが分かってきます。これからの時代は、身体のダイエットだけでなく、ニュースのダイエットも必要なようです。
- 「自分がコントロールできないもの」について心配をしても、なんの役にも立たないし、ほとんど馬鹿げているとさえ言っていい。それなのに、ものごとの大部分はそちらの領域に属している。私たちがニュースメディアで読む出来事は特にそう
- 私たちは「自分にできること」だけをして、コントロールできない残りのものは無視しよう
- ニュースはアルコールと同じくらい危険
- ニュース中毒から解放されるには、「時間」と、「新しい試みをいとわない精神」と、「意志の力」が必要だった
- 「ニュース」の対極に位置するのは、長い形式のもの── 新聞や雑誌の長文記事、エッセー、特集記事、ルポルタージュ、ドキュメンタリー番組、本 などだ。それらの多くが伝える内容は有益で、新しい知識やものごとの背景情報をもたらす
- ニュースは砂糖が体に及ぼす影響と同じような影響を精神に及ぼす。食欲をそそり、消化もしやすいが、きわめて有害
- 本当に大事な情報は、適切なタイミングで耳に入るものなのだ
- 報じられていない出来事のほうが、重要度は高い場合が多い
- それなしでは生きられないほど重要なニュースなど存在しない。数えきれないほどのニュースよりも、たった一冊の良書のほうが何千倍もあなたの人生と健康のために なる
- 情報量が多いほど、人は「自信過剰」になる
- 無理して「意見」を持とうとしなくてよい
- ニュースを消費すると、脳の生理的な構造が徐々に変化する。短い情報にざっと目を通すときに必要な脳の領域を鍛えることになる。そしてそれにともない、長い文章を読むことや、思考をつかさどる回路は退化
- 自分たちにはどうしようもないことについて連日聞かされてばかりいると、私たちは「受け身」になる。 ニュースに気力を奪われた結果、ふさぎ込みがちになり、絶望し、悲観的なものの見方をするようになる
- いまより少しでも賢明になりたければ、劣悪なニュースでなく、質のよい本を読むべき