平成25年10月3日(木)、名古屋の武田薬品にて、“認知症と糖尿病”という演題で講演をさせて頂きました。昨年に引き続き今年も50回の講演が予定されているので、講演自体は珍しくありません。しかし、今回は、名古屋市緑区で糖尿病を専門とする高橋ファミリークリニックを開業している高橋信雄先生とのコラボ講演です。彼とは、大学の入試の面接から一緒でした。当時は6人の集団面接があり、結果としては6人のうち自分と高橋先生が合格したのでした。当時の印象は、口下手ではあるのですが、さすがにラグビー部だけあって”熱い男“であると感じました。
学生時代は、二人とも真面目に授業に出るタイプではなく、学業以上に遊びに一生懸命でした。一緒に合コンにも相当行ったものですが、我々も卒業して24年目を迎えています。そんな二人が、認知症専門医、糖尿病専門医として講演するのですから、感無量でした。
従来、認知症の大部分を占めるアルツハイマー型認知症は、生活習慣病とはあまり関わらないと言われてきました。しかし最近では、特に糖尿病患者さんは、約2-3倍アルツハイマー型認知症になりやすいことが分かっています。そのため、“糖尿病にならないこと”、“なっても良好にコントロールすること”が認知症の発生をも抑制するのです。
それには、血糖の1か月の平均値であるHbA1cをコントロールするだけでは不十分なようです。“血糖の日内変動を少なくする”、“低血糖をできるだけ起さない”、“年齢によって治療目標を変える”というコツがあるようです。その点は、専門である高橋先生がとても詳しく講演してくれました。ところどころ熱く語るところは、入試の面接と全く変わっていないところは嬉しくなりました。ちなみに、お酒が全く飲めない高橋先生が講演が終わってから一人、今週3回目の錦に遊びに行かれた体力にも嬉しくなりました。