先日、アカデミー賞を受賞した“英国王のスピーチ”を見てきました。
子供の頃から悩む吃音に弱気な男、実在の現エリザベス女王の父、ジョージ6世の話です。
型破りのセラピストとの友情や、献身的な妻に支えられ心を開き、渾身のスピーチに挑んだ、感動の実話です。
英国王とは比較にならない話ですが、私も講演し始めたとき、マイクを握る手が振るえる事に悩んだ事がありました。
そのため、両手でマイクを握っていたものでした。
年間30-40回の講演をこなす様になり、最近では、講演は気分転換として快感になりました。
その結果、手が震えることもなくなりました。
やはり、慣れと自信が何よりなのかもしれません。
ところで、“英国王のスピーチ”の中の音楽は素晴らしかったです。
特に、クライマックスのナチスドイツとの開戦にゆれる国民へのスピーチのバックには、ベートーベンの交響曲7番の第二楽章が流れていました。
これが、また映画にあわせてゆっくりと流れるため、最初は、本当にベートーベンの交響曲7番?と思ったほどでした。
交響曲は指揮者によって、まったくその受ける印象が変わります。
私が大好きなチャイコフスキーの交響曲6番“悲愴”などは、同じ指揮者でも指揮をしたときの年齢によって、全く異なります。
カラヤンなども若いときの録音と、晩年では全く異なる味付けをして演奏していたものでした。
是非、“英国王のスピーチ”のクライマックスのベートーベンの交響曲7番の第二楽章を堪能してみてください。
最後の、スピーチをした後、国民に対して手を振る際には、やはりベートーベンのピアノ協奏曲“皇帝”で締めくくられます。