先回は、乱立する“有料老人ホーム”や“サービス付き高齢者向け住宅”に警鐘を出させていただきました。
しかし、そんな中にも、理念をもった素晴らしい経営者による施設もあります。
岐阜県多治見市の住宅型有料老人ホーム“スマイルメディカ”はその中の一つです。
経営者は、男性看護師と男性介護士です。
彼らはもともと認知症を対象とするグループホーム“スマイル”を運営していました。
そのグループホームも理想的な運営をされていますが、年を経るにしたがって入居者さんが重症化することは避けられません。
そのために、平成24年8月から、隣接地に、住宅型有料老人ホーム“スマイルメディカ”をオープンされました。
この施設は、本当に困った重介護者を診るという理念に基づいているためグル―ホームの入居さんが重度化した際や、病院からの医療度の高い方を受け入れています。
もちろん、家族が希望されれば看取りも行っています。
したがって、気管切開、胃瘻、尿バルーン、透析等何でも引き受けています。
ある意味、下手な医療機関以上のレベルを維持しています。
当初は、現場で働いている経営者達も疲労のために、“倒れないか?”と我々が心配するほどでしたが、最近では、少し落ち着いてきたようです。
30歳代の2人の経営者の姿勢には、医療機関として協力する医療法人ブレイングループとしても身が引き締まる思いです。
同じ市内で、欲得経営者が運営する施設が空床だらけのなか、1か月で満床となっています。
これも地域のケアマネやご家族が、経営者の人柄ら理念を理解されているからだと思います。
関心がある方は、一度見学されることをお勧めします。