試験勉強の際、分厚い参考書をいきなり読み始め、直ぐに挫折される方が見られます。
実は、試験勉強は、問題集、特に過去門からはじめるのが鉄則です。
ご存知でしたか?
資格試験等を取得する際には、当然の勉強法ですが、案外のこの鉄則を知らない方が見えます。
これも実は先週紹介した、エピソード記憶の意味記憶化で説明できます。
漠然と、参考書を読むことは、単なるエピソード記憶をなぞっているに過ぎません。
エピソード記憶は、当然ですが、直ぐに失われてしまいます。
しかし、先に問題集を終えてから、参考書を読むとどうでしょうか?
「参考書の文章が、実際の問題では、どのような形になって問題になるか?」
を理解しながら読むと、単なるエピソード記憶が意味記憶に変わるのです。
このような勉強法を続けると、参考書の中で過去の問題で出題されていない部分が、次に問題として作られるのではないか?と予想できます。
こうなると、相当の確率で合格できるようになります。
もうひとつ問題を作成する側から考えてみましょう。
最近、学生向けに社会福祉士の予想問題を自分が作ります。
この際に、気をつけることは、自分の専門分野に偏らないように作成しますが、一方で得意分野は必ず出題するということです。
つまり出題委員は、全体を網羅するが、必ずその専門分野を出題するということです。
したがって過去の問題を繰り返すうちに、高頻度で出題される分野に気がつくようになれば、合格率はさらにあがります。