40歳を超えたら、誰でも若年性認知症になる可能性があります!

平成24年3月20日に、三重県津市の人権センターで、認知症の人と家族の会三重県支部による『若年性認知症の方と家族への必要な理解と支援』で』で講演及びシンポジストとして参加してきました

みなさん、“若年性認知症”という言葉をご存知でしょうか?

若年性認知症とは、64歳以下に発症した認知症の総称です。

通常の高齢者の認知症に比べ、男性が女性の2倍という特徴があります。

発症年齢の平均は、51.3±9.8歳です。

全国では37,800人の患者数がいると言われています。

ある意味、40歳を超えれば誰でも、罹患する危険性があるのです。

40歳台で認知症になればどうなるでしょうか?

若年性認知症は、脳の萎縮のスピードも高齢者に比べると早く進行します。

そのため、就労は不可能となる事が多くなります。

つまり、長期で、経済的な負担を負うのです。

この段階では、生命保険の高度障害の基準を満たしません。


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当然ながら、同じ基準である住宅ローンも免除されません。

つまり、認知症になった時点で、住宅ローンの滞納⇒競売⇒自己破産⇒生活保護への道を歩むことさえあるのです。

現在では、公的に救済される制度はありません。

傷病手当、精神障害者手帳、介護申請、障害年金、特別障害者手当を使えるものから使っていきます。

住宅ローンがある場合は、任意売却の手法を使って、銀行と交渉して、ご子息に買い取る手だても提案します。

そして、状態が進行したときには、間髪入れずに生命保険の高度障害を認定し、住宅ローンの免除を図ります。

現在、認知症専門医で、これだけの社会資源の利用法を熟知している医師は私だけだと自負しております。

そんな、知識をまとめたのが平成23年6月に執筆した『介護にいくらかかるのか?-いざという時、知っておきたい介護保険の知恵』です。

出版社の意向で、題名は介護保険に限定されていますが、若年性認知症でも生かせる情報が満載です。

今回の講演も、そんな本を読まれた認知症のご家族からのご依頼でした。

講演の機会とともに新しい出会を戴いた家族の会の方々には、心より感謝します。

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