必要なときに必要な本に出会うと、本当に嬉しくなります。思わず本を創った作家や編集の方に感謝したくなります。先日読んだ、佐渡島庸平の『僕らの仮説が世界をつくる』がまさに必要な本でした。内容の一部をご紹介します。
・ 世界は、誰かが思い描いた仮説でできている
・ 昨今の出版不況は、作品の質が落ちているせいではなく、本について、語る場、語る習慣がなくなってきている
のが原因なのではないか?
・ 前例主義は、『情報⇒仮説』で物事を考えるとおこる。類書のデータで仮説を立てていては、編集者の特権を放棄
している。これからは、作家が編集者を探す時代が来る
・ 仮説とは定義である。いい作品とは、新しい定義を生み出すことができるもの。ちなみに、『宇宙兄弟』は、人の
絆を再定義した。
・ 作家とそうでない人の分水嶺は、『頭の中にもう一つの別の世界があるかどうか』。これからは、作家のHp,ツイッ
ター、FB,インスタグラムを運用することで作家の頭の中にあることすべてを『全体的』に世の中に問おうとしている。
・ 出版社の強みは流通にある。出版社が収益を上げるために取り組むことは、コンテンツの向上よりの流通の再
構築。ちなみに、ジョブズの言葉は、“流通の仕組みを変えることが、世の中に出したいものを出すための最善の
方法”
・ おもしろさ=親近感×質の絶対値の面積
・ 最終的にどのドミノを倒したいのか見極め、それを倒すためにはどのドミノを倒すべきなのか。その「キーとなる1枚」
を徹底的にせめる。
・ 観察力がある人は、努力すれば、必ず表現力を身に付けることができる。
・ 作家、漫画家は、自分の好き嫌いを把握している。
・ 作家が投資したのは、お金でなく、『自分の名前と名誉』です。世の中で誰がリスクを取っている、何を投資している
のか?という視点で眺めると、違う世界が見えてくる
・ 自分では飽きていて面白くないものは何度も考えられ熟成されたこと。だから、世間にとっては発見であることが
多い
まるで今の自分のために書かれたような内容でした。お勧めです。