契約できないのに、投票はできる?

認知症外来を続けていると、選挙の時期になるたびに、ある問いを受けることがあります。 「先生、母も投票に連れて行った方がいいでしょうか?」 家族は少し迷いながら、そう尋ねてきます。 患者さんの中には、政党名を書くことができ …

【お薦め本の紹介】『うちの父が運転をやめません』

うちの父が運転をやめません(著:垣谷美雨)は、一見すると「高齢者の免許返納問題」を扱った物語です。しかし読み進めるうちに気づきます。これは単なる交通安全の話ではなく、お金、家族、仕事、誇り、そして“将来”とは何かを問う物 …

がんと認知症は、なぜ同時に起きにくいのか

「認知症の患者さんが、がんになるケースは意外と少ないですね」 これは、長年外来を続けている医師であれば、多くの方が一度は感じたことではないでしょうか。私自身、認知症専門外来を続けるなかで、アルツハイマー型認知症の患者さん …

入所を決断した家族が、後悔しなかった理由

多くの人が、「親を施設に入れるなんてかわいそう」「最後まで家で看るべきではないか」と悩みます。施設に預けることは「見捨てた」ことになる──そう思い込んでいる方も少なくありません。 でも、現場で数多くの家族を見てきた私の実 …

認知症の約4割は予防できる!?その意外な原因とは…!

「認知症の4割は予防できる」――この数字に、驚かれた方も多いのではないでしょうか。この事実は、東海大学と、コペンハーゲン大学の研究チームが、日本人を対象に行った調査から明らかになりました。研究成果は、医学界で権威ある学術 …

訪問看護を食い物にする「ホスピス型住宅」の正体

近年、一部の訪問看護ステーションが、極めて高額な給与を提示して看護師を集めているケースが目立つようになりました。一見すると「人材確保に成功している優良事業者」に見えるかもしれません。しかし、現場で起きている実態は、本来の …

年明けの帰省で“何か変”を見逃すな

年明け。 久しぶりに実家へ帰省し、両親と顔を合わせた方も多いのではないでしょうか。 「元気そうでよかった」 「相変わらず口うるさいな」 「まあ、年相応かな」 そんな言葉で、心に浮かんだ違和感にフタをしていませんでしたか。 …

料理しない男は危ない──勝男が落ちかけた崖

今回は、視聴者・読者の間でも反響の大きいドラマ 『じゃあ、あんたが作ってみろよ 」を題材に、「料理と認知症予防」について医学的視点から解説します。 物語の主人公・勝男は、序盤でははっきり言って「認知症まっしぐら」の状態で …

ヒーローが倒れた病──前頭側頭型認知症の脅威

「ダイ・ハード」シリーズで世界中を魅了した俳優ブルース・ウィリスさん。彼が2022年に俳優業を引退した理由は「失語症」であり、その後「前頭側頭型認知症(Frontotemporal Dementia:FTD)」と診断され …

「年相応」という言葉の落とし穴 〜認知症専門医の立場から〜

認知症外来を担当していると、患者さんやご家族から「以前、ほかの病院で“年相応”と言われたんです」という言葉をよく聞きます。一見、やさしく聞こえるこの“年相応”という言葉。しかし、認知症の診療現場では、この一言が「発見の遅 …

長谷川嘉哉監修シリーズ