経営者とホームページの話をしていて不思議に思うことがあります。それは、多くの経営者が自社のホームページに満足していないのです。今の時代、これだけホームページが必要とされ、作成業者も溢れているのにとても不思議でした。
そんな時に、私が好きな著者の一人、竹内謙礼さんが、『ホームページの値段が「130万円」 と言われたんですが、これって相場でしょうか? ~ネットの価格はまだまだ下がる!』という本を出されました。まさに長年の疑問が解けると同時に、ホームページへのお金のかけ方、心構えがとても理解できました。内容を一部ご紹介します。
- 世の中、「知っている人」が安価に生活できて、「知らない人」のほうがお金のかかる生活を強いられることになる。
- ネット業界は「知っている人」が安く仕入れることができて、「知らない人」が高く買わされる構造になっている。
- ネット業界は自動車業界のように「知っている人」が少ないために、競争が起こりにくく、人件費が高騰したまま、定価が不安定になってしまっているのである。
- ネットを「知っている人」は仕事には困っていないので、やりたくない仕事は無理して引き受けないのである。
- ネット業界は「知っている人」と「知らない人」の格差が大きいため、相場がほかの業界に比べて開きやすい。
- 冷静に考えれば、SNSもSEOもリスティング広告も動画もすべて理解したうえでホームページの戦略を考えられるディレクターなどいるはずがない。
- デザインにこだわるホームページ制作会社は信頼するな! デザインはホームページの補完的な存在にすぎない
- ネットビジネスは再現性が低く、成功体験談を鵜呑みにできない
- ネットの仕事は「ちゃんとした人に、ちゃんとした料金で、ちゃんと頼む」ということに尽きる。
- 「仕事のできるホームページ制作業者に見積りを依頼したところ、法外な金額を提案されてしまった」という話はよく耳にすることである。これは、暗に「あなたとは仕事をしたくありません」と相手から宣言されていると思ったほうがいい。
- SNSや動画、スマホサイトやSEO、リスティング広告など、今のネット販促のすべてを網羅して、それらを大手企業や上場企業の優秀な社員に作らせるとなると、むしろホームページの制作費が「300万円」というのは安い部類に入るといえる。
- 「100万円ぐらい」の予算が最も中途半端で、使いにくいものになる可能性が高い
- ホームページの制作費に100万円しか投資できない企業は、ホームページに大きな期待をしないことである。
- インターネットは弱者の武器であり、中小企業の一発逆転の販促ツールの1つだった。しかし、これだけ大手企業が参入して、コストのかかる業界になってしまうと、インターネットは強者のツールであることを認識したほうがいい。
- 「ブログを書き続けられるかどうか」が、成功と失敗の境界線 すべてにいえることだが、結果が出るのに時間がかかる戦略であることは覚悟してもらいたい。記事の数がある一定数に達しなければアクセス数は伸びないし、情報を発信し続けなければお客様との距離は縮まらない。
- 厳しい言い方をすれば、ブログ記事を継続して書き続けることすらできない企業が、SNSや動画などほかのネット販促を継続しておこなえるはずがない。ある意味、「ブログを書き続けられるかどうか」が、ネットビジネスの成功と失敗の境界線といえる。
- ライティングには1ヶ月で 40 本、 60 万円のコストが発生する
- おそらく、年商1億2000万円ぐらいの売上ではほとんど利益は残らず、そこからさらに投資を進めて年商3億~4億の売上規模のネットショップにならなければ、安定した経営をすることは難しいと思われる。