今回は、認知症ケア専門士を紹介します。
介護は大きく分けると身体介護と認知症介護に分けられます。
身体介護については、現場でもコンセンサスが得られていますが、認知症ケアは現場でも手探り状態です。
そこで認知症ケアの統一した知識を共有するために作られた資格が認知症ケア専門士です。
日本認知症ケア学会が認定する更新制の資格(民間資格)ですが、これはとてもお薦めです。
実は、私も受検しました。
認知症ケアですので、あくまで介護と考えると、医師が受験する必要性はないのかもしれません。
しかし診療の現場で、患者さんのご家族からの質問の多くは、認知症の医学的な側面以上に、ケアつまり介護についての質問が多いものです。
そのために、受検し、無事合格しました。
確かに、国家資格ではありませんが、勉強自体が大変ためになります。
受験資格は、3年以上の認知症ケアの実務経験(教育・研究・診療を含む)を有する者です。試験は1次試験が筆記、2次試験が面接と論述です。
おのおの年1回とし、筆記試験は夏、面接試験は秋に行なわれています。
1次試験は大きく4分野に分かれており、それぞれに指定テキストがあります。
そのテキストが大変良くできています。
医療・看護・介護・福祉がバランスが良く網羅されています。
自分もいくつかの資格試験を受けてきましたが、試験勉強自体が現場で生かされた点ではナンバーワンです。
決して、資格取得で給料が上がるものではありませんが、介護福祉士さんやケアマネさんには、スキルアップのためにもお勧めの資格です。