感動した! 専門医も納得 『きみに読む物語』

先回紹介したTSUTAYA TVで、素晴らしい映画に出会いました。
映画は、ある療養施設に一人のおばあちゃんがいます。おばあちゃんに、おじいちゃんが物語を読み聞かせてあげています。その物語こそが本編となる部分です。まさに「きみに読む物語」です。この物語が良いのです。舞台はアメリカ南部の小さな町で始まる恋の物語です。

 おじいちゃんとおばあちゃんがまた良いのです。おじいちゃんが物語を読み聞かし、その物語をおばあちゃんが「そして二人はどうなったの?」「恋に落ちたのねっ」と、食い入る様に興味津々に聞いているんです。そんなおばあちゃんを微笑ましく見ているおじいちゃんも素敵です。2人の雰囲気がとても良かったです。
 そして、本を読んで聞かせると、おばあちゃんの記憶が時々甦るのです。但し、毎日読んで読んで、たまに記憶が戻るのはたったの数分間。その些細な時間のために、毎日読んで聞かせる愛の深さに感動です。
しかも、この物語を書いたのが、実はおばあちゃんだというのが感動です。自分に認知症の症状を感じ、症状がひどくなる前に書き残したのです。

実は、認知症を取り上げている映画は結構あります。しかし、専門医の立場からすると、“少し首をかしげなくなる”ものも結構あります。そんな中で、今回の“きみに読む物語”は十分に鑑賞に堪えうるものでした。

一時的にご主人のことを思い出した奥さんが、数分後にはご主人を認識できなくなって、大声で助けを求める場面など、本当にあるのです。私の患者さんでも、ある日突然ご主人を忘れてしまい、『変な人が、自分の前でご飯を食べている』と言って、警察に通報された方も見えます。ご主人のショックは相当のものですが・・

さらに、認知症は徐々に進行するものです。そのために、将来に向けて準備をすることは可能です。映画の中のように、夫婦の歴史を前もって書いておくことも十分可能なのです。


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難しいことは差し置いても、とても感動的な映画であり、お勧めです。

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