その後、縁あって、西村計雄さんの作品は5点ほど所有する事になりました。
西村先生は、渡仏の前後で明らかに作風に変化が見られます。
また渡仏後の1950年代の作品は、かなり抽象的です。
1953年開催のパリ個展の出品作品の一つ「鏡」油彩50号は、土岐内科クリニックの待合室を飾っています。
あまり一般受けしない作品ですが、渡仏して間もない意欲に溢れている作品だと感じられるものです。
1960年代半ばになると、新しいスタイルを発表し、西村先生独自の世界が確立されたようです。
その頃の作品が、フランス政府やパリ市の買い上げになったようです。
実は、1970年代の西村計雄先生自身が選んだ自選集の巻頭を飾った作品があります。
80号の大作で“竹”という画題です。
自選集の巻頭飾るだけの素晴らしい作品です。
実は、その作品が我が家の玄関を飾っています。
入手経路は、なんとインターネットオークションです。
絵と一緒に西村計雄さんのサインや、画集も同封されていました。
なぜこれほどの作品が、オークションにと一抹の不安もあります。
西村計雄記念館に同じ画題のものがありますが、それよりもサイズは大きいものです。
いずれは、何でも鑑定団にでも出品して鑑定をお願いしようかと考えています。