私たちの人生には、たった一回しか死の瞬間は訪れません。その一回を「まさか」の形で迎えたくないものです。突然死の発生率は、総死亡数の 10%〜 20%。あなたを、5人のうちの1人にしないために。 そして、あなたにとって大切な人を、残りの4人のうちの1人にしないための注意喚起となる本です。
- 老化した脾臓は軽い衝撃でも破裂しやすく、また、衝撃を受けてから破裂して亡くなるまでに時間差が生じることがあります。
- そして、法医学者としての経験上、高齢者と自転車の接触事故が非常に多いことも認識しています。
- 「え!? こんなことで!?」という「まさか」の原因で亡くなった高齢者のご遺体に出会う回数も増えています。
- 厚生労働省の統計によると、日本で食べ物をのどに詰まらせて亡くなる人の数は、年間3500人以上。そのうち、なんと2500人以上が 80 歳以上
- お餅と同じくらい、窒息しやすい食べ物があります。 それは「パン」です。
- 65 歳あたりを境として、この交感神経と副交感神経の入れ替わりが遅延してしまうのです。入浴中にウトウトしてしまうことがありますよね。 実のところ、あれは居眠りではなく「気絶」です。
- 温泉施設や銭湯で、ものすごく熱いお湯に平然と浸かっている高齢者がいますよね。あれは慣れや根性の問題ではなく、熱さに対しての感覚が鈍くなっているのです。
- 入浴中に死亡した 65 歳以上の人の大半が、設定温度を高くしていたと報告されています。
- 腹上死は突然死全体の0・6〜1・7%を占めるという報告もあるようですが、日本国内の割合は正確には把握されていません。一部の論文では、腹上死の 75%が不倫関係にあった
- 性交渉だけでなく自慰行為でも発生します。アダルトビデオを流したまま下半身だけ裸の状態で死亡しているケースを解剖することも、多々あります。
- 扇風機をつけっぱなしにし、身体に風が当たった状態で死亡していた人を解剖すると、その多くは「心筋梗塞」や「脳梗塞」などが死因となっています。
- 抜歯に由来した発症者は中高年女性が多いです。もちろん、すべての「感染性心内膜炎」の原因が抜歯というわけではなく、必ずしも死に至る疾患ではありませんが、統計上、死亡する確率は4〜 20%と報告されています。
- 高齢者は、たとえ弱い外力でも「慢性硬膜下血腫」になることがわかっています。人は歳を重ねると脳が小さくなりますが、これを「脳萎縮」といいます。しかし、硬膜の大きさは変わりません。 そのため、脳から硬膜に向かう架橋静脈は常に引っ張られている状態になり、ちょっとした脳の揺れで簡単に切れてしまうのです
- 生命保険で傷害特約に加入している場合、慢性硬膜下血腫で死亡したことが判明すれば、傷害特約が適用されます。逆に言えば、死因を誤って「老衰」などの病死扱いにしてしまうと、これが適用されないのです。
- 火災が発生して、まず人体に影響を与えるのは、火よりも一酸化炭素を含んだ「煙」のほうなのです。
- 焼死体ではあっても、解剖してみると、心筋梗塞などの虚血性心疾患や脳内出血が死因だとわかる場合があります。
- 睡眠薬が原因で亡くなる場合、その多くは「オーバードーズ」、つまり「過量服用による中毒死」です。 しかし、高齢者の場合、服用量にかかわらず死の危険性があります。
- 事故死であったものを自殺と判断してしまうと保険金が支払われず、残されたご家族に不利益が生じることになります。
- 徘徊当日に発見された場合には 80%以上ある生存率が、5日以上経過すると0%になると言われています。
- 葬儀会社はご遺体の腐敗防止のために、ドライアイスのブロックをご遺体の各部位に当てるように設置します。棺に顔を入れないで!
- 登山者が増えている一方で、警察庁の統計によると、2023年は過去で最も遭難者が多かった年でもありました。そして、遭難者の 49・4%、死亡者・行方不明者の 67・2%が 60 歳以上なのです。
- バンジージャンプは、高所から、重さが5キログラムもある「頭」を下にして飛び降ります。最下地点では身体部分が上に引き上げられるのに対し、慣性の法則で重い頭は下に向かいます。つまり、「首」に引き伸ばされるような負荷が生じるのです。
- 死亡事故も、この天板付き脚立からの転落によるものが多いのです。
- 想像以上に、サウナ浴は人体に負担をかけるのです。
- 死因統計推移を見てみると1995年と1996年だけ、脳血管疾患が、心疾患を抜いて第2位となる現象が起きています。 実はこの直前に、厚生省(現在の厚生労働省)から、死亡診断書に「心不全」と記入することを控えるようにと通達があったのです。
- 70 歳以上の高齢者による暴行事件が増加しているという特徴があります。高齢者は「頑固」になり、自分の考えや経験に固執してしまいがちなので、自身の恋愛感情ばかりを利己的に考えてしまったのではないでしょうか。
- 厚生労働省の統計では、2023年の日本国内の自殺者数は交通事故の死者数よりも多いのが現状です。さらに言えば、 20〜 44 歳の男性、 15〜 34 歳の女性において、死因第1位は自殺なのです。
- なぜ焼身自殺の多くが高齢者なのか
- 厚生労働省の統計によると、2022年度に高齢者が介護施設の職員などから受けた虐待件数は、前年度から117件増えて856件もあり、少なくとも8人が死亡しました。
