私が、今回出版した『介護にいくらかかるのか?―いざという時、知っておきたい介護保険の知恵』の中では、
専門医でこそわかる、とっておきの情報を提示しています。その中の一つが、“生命保険は死ななくてももらえます”
です。特に、以下の3つの病態では、かなりの頻度で受給される可能性があります。
①胃ろう:経口からの食事摂取が不可能なわけですから、高度障害の基準の“そしゃくの機能を全く
永久に失ったもの”に該当します。
②失語:右利きの人が、右麻痺になったと同時にしゃべることができない“失語”の状態になった際、
“言語の機能を全く永久に失った もの”に該当します。
③四肢麻痺:脊髄損傷などで、両手もしくは両足の機能が失われると“両上肢とも、手関節以上で失ったか、
またはその用を全く永久に失ったもの”もしくは“両下肢とも、足関節以上で失ったか、またはその用を全く
永久に失ったもの”に適応されます。
皆さんの周りで、上記の3病態の方が見えたら、医師から教えられることは絶対?!ありませんので、教えてあげてください。
また、患者さんが高齢な場合、“保険に入っていない”もしくは“切れている”と思っている方が見えますが、
終身保険が残っている方は多いものです。亡くなれば必ず貰えるものですが、生きているうちにもらった方が、
介護の余裕ができます。
また、経営者の方は経営者保険として“99歳までの長期平準保険”等に加入されている方も見えます。
高度障害が認定されれば、保険金がもらえるだけでなく、その後の掛け金が不要になるのでとてもお得です。
最後に、生命保険の高度障害と住宅ローンの免除は基準が一緒ですから、高度障害が認定されれば、
住宅ローンも免除されます。これを知っている、知っていないかの違いは大きいです。