以前から不思議に思っていたことがあります。
精神科の先生は、“どうやって診断をしているの?”。
我々、内科医は、検査データや画像所見から診断をします。
したがって、自分が下した診断名は、余程の誤診をしない限り、別の医師が診察しても同じ診断が下ります。
しかし、精神科は、患者さんや家族の訴えを聞くことで診断します。
そこに医師の主観は入らないのか?
もしも患者さんが演技をしたら?
家族が嘘とまでも言わなくても、大げさに話したら診断はどうなる?
そんな疑問を解決して、さらに余程のことがない限り精神科には罹らないようにしようと思わせてしまう本が、『精神科は今日もやりたい放題by内海聡』です。
内容をいくつか紹介します。
・正常な人に、薬を使ってから休薬すると、禁断症状が出現する。
その結果、最初の症状からかけ離れた悪い症状が次々に出現し、結果的に病名はどんどん重いものになってしまう。
・・誤診をしても、間違った薬を使い続けることで本当の精神疾患を作ってしまうのですから恐ろしいものです。
・医師にとって都合の悪い人物は、人格障害と診断してしまう。
精神科医にとって、都合の良い性格と診断してもらうには、感情を消しとおすしかない。
・・もともと医師の性格は、世間一般からは逸脱していると思います。
医師に人格障害と言われることは、実は正常?
・アメリカの科学誌によると、診断は主観で左右されているため精神科医ごとに異なる診断がつけられている。
ちなみに、8人の一般市民が12の病院に受診して、幻聴等の演技をしたところ、一人を除いて「統合失調症」で入院となった。
・・内科的疾患で、どれだけ演技をしても検査による裏付けがなければ、入院にはなりません。
・ “登山やマラソン”“太極拳やヨガ”に取り組み、“正しい教育”を受けていれば、精神疾患にかかりにくいものです。
・・戦時下には、うつなどの精神疾患の発症は極めて低くなります。
ある意味、平和病なのかもしれません。
皆さんも、精神科に罹ろうと思った時には、一度この本を一読されて覚悟を決めてから受診されることをお勧めします。