自分らしい、デイサービスが創りたい!
これが、デイサービスを創る際の思いでした。
従来のデイサービスは、
『皆で入浴して、昼食を食べて、レクリーエーションをする』だけ・・・
もっと、残された機能を最大限に使うことはできないのか?
そこで、頭や身体のリハビリも提供できるデイサービスを創ったのです。
医師になって、患者さんと接していると
改めて祖父のことを思い出すことがありました。
食事の際に、箸を上手に使えなくなった姿
鉛筆で字が上手に、書けなくなった姿
薬を飲むときに、苦労していた姿。
今思うと、認知症の進行とともに指先の動きが悪くなっていたのです。
そんな時、学生時代に学んだホムンクルスの図を思い出したのです。
表面積では、10分の1程度の指が、脳の中で3分の1近くを占める、
すこし異様な図。
足を動かすことに比べ、指先を動かすためには、
脳の広範な領域を動員する必要があるのです。
そのときに決心したのです。
デイサービスのリハビリには、指先を使うリハビリを取り入れよう!
さらに研究を続ける中で、指の中でも
特に、“親ゆび”が重要な働きをしていることが分かりました。
人間は、親ゆびのお蔭で猿人から進化したのです。
親ゆびが他の4本の指と向かい合うことで、
物をつかみ、つまみ、さらに道具を使うことで
脳が飛躍的に発達したのです。
年を取り、認知症になると意欲が低下します。
親ゆびを使った動きを想像してみてください。
これらの行動には、意欲があります。
つまり、“親ゆびは意欲の象徴”なのです。
私がたどりついた結論
『親ゆびを刺激すると脳がたちまち若返りだす!』
これこそが、親ゆび刺激法の原点でもあるのです。