認知症外来をやっていると、
素因的にも認知症になる可能性が高い方でも
認知症にならない方がいらっしゃいます。
病気は素因と環境が揃って、
初めて発症します。
ですから、環境が発症に
影響を及ぼすことは間違いありません。
認知症を発症させないためには、
幾重にも張り巡らされた
ネットワークが重要です。
高齢・認知症になれば、脳細胞は減少します。
しかし、もともと強固なネットワークを持っている人は、
脳細胞が減少しても、
一定のレベルを維持することができます。
そもそも、人間は生まれたときに
すでに150億個の脳細胞を持っていますが
全くネットワーク化されていません。
これが3歳までの周囲からの刺激によって
ネットワークが完成するのです。
まさに、3つ後の魂100までです。
しかし、それ以降もありとあらゆることで
ネットワークを強固がすることが必要です。
この一つの手段が、詰め込み教育であるのです。
まずは、強制的に知識を脳に植え付けます。
そこに日々の環境が加わり、
ネットワークがより強固なものになります。
詰め込み教育を否定する方々は、
知識がネットワーク化した感動を経験されていないのかもしれません。
この感動を実感した人たちは、
自主的に詰め込み教育を繰り返します。
結果、加齢変化や認知症になっても、
抵抗できうるネットワークが育つのです。
まさに、詰め込み教育は
認知症の予防にとっても重要なのです。