遠方から来院される患者さんは、ご家族と一緒に来院されます。
ご家族に付き添われた患者さんは心なしか嬉しそうです。
1時間前後の移動時間の中、いろいろな会話をされてきたようです。
ご家族の中には、会話のなかで、認知症の進行に気付かれる方も見えるようです。
しかし、診察後にはお昼御飯をどこで食べていくかなど話し合って、嬉しそうな様子も伝わってきます。
患者さんと接することの少ないご家族にとっては、遠方への受診も悪くないのかなと感じます。
実際、遠方からの患者さんの方が認知症の改善が多いように感じます。
それは何故でしょうか?
想像するに、ご家族の“関心”ではないでしょうか?
親御さんを心配して、少しでも評判の良い医師に見てもらう。
そして1時間かけて受診する。
これは、関心と愛情がなければ続きません。
何より、愛情の反対語は、無関心と言われています。
認知症の患者さんに関心を向ける。
その事こそが、最大の愛情だと思います。