認知症外来をしていると、
老後に備えて、若いうちから
改めておいた方が良い習慣があることに気づきます。
その一つ目は、
煙草です。
高々煙草と思われるかと思いますが
笑い事ではすみません。
昔、あまりに患者さんに冷たいご家族がいらっしゃいました。
何故だろうと?思っていると
『うちは、この爺さんに家を燃やされたからね』とのこと・・
なんと、たばこの不始末で
家が全焼したとのことです。
じつは全焼とは言いませんが
煙草の不始末で
火事を起こした人が
他に3人ほどいます。
台所が全部燃えた人
車庫が燃えてしまった人
自分自身に火が燃え移って
お亡くなりになった方もいます。
家族によっては
高齢になって、
“好きなタバコぐらい吸わせてあげたい”
といわれる優しい?方も見えます。
しかし、
“私の患者さんでは4名の方がタバコで火事を起こしています。
家が燃えても良いですか?”
と伺うと、
事の重大さに気が付かれるようです。
そもそも認知症になると、
煙草を吸ったことを忘れます。
そのため、放っておくと
永遠に煙草を吸い続けます。
1日10本だった方が、40本にまで増えることもあります。
そこで、無理やり煙草を取り上げると
今度は、隠れて煙草を吸って
ボヤを出す。
本当に困ったものです。
できれば、若いうちに
煙草は止めておいた方が、
社会・家族に
迷惑を掛けずに済むのです。