平成24年10月5日【金】の朝6時30分から、NPO法人PAL研究会で『できる経営者にデブはいない・・糖質制限食のすゝめ』の演題で講演をしました。
早朝にも関わらず、50名近い経営者さんに参加いただきました。
講演では、自分の目の前に数人の体格の良い?方が座られ、さすがに別の意味で緊張してしまいました。
現在外来をしていると急激な勢いで糖尿病患者さんが増加しています。
特に、それほど太っていない方々にも糖尿病に罹患される方が増えています。
2011年の日本の糖尿病人口は1067万4320人に上り、糖尿病人口の世界ランキング第6位です。
成人(20~79歳)における世界の糖尿病人口は2011年現在で約3億6600万人に上り、成人人口の約8.3%が糖尿病とみられています。
今後も増え続けると予想されています。
糖尿病患者さんに対して、炭水化物の摂取を制限する方法が“糖質制限食”です。
当院では、すでに糖尿病のコントロールが不良な方には、夕食の糖質制限を指導して効果を上げています。
1食では効果が不十分な患者さんにはさらに、2食制限をお勧めしています。
糖尿病に対する食事指導は、ほぼ肥満の指導と同じです。
したがって、経営者で肥満傾向にある方には、糖尿病患者さんと同様に、糖質制限食がおすゝめなのです。
注意していただきたいのは、糖質制限食は、決して炭水化物をゼロにしろというものではありません。
食事から主食を抜いて、炭水化物の取りすぎを抑えましょうというものです。
具体的には夕食で糖質制限を実行する場合は、他の家族と同じメニューを食べて、ご飯の代わりが、豆腐、もやし、納豆等に変わるだけです。
ちなみにアルコールは、ビール・日本酒は糖質が含まれているため不可ですが、焼酎・ウイスキー、ワインの赤はOKです。
さらに朝食で糖質制限食を実践する場合は、パンやご飯を食べません。
代わりにサラダなどの野菜の量を増やし、卵やハムやチーズ、さらにはプレーンのヨーグルトを取ります。
糖質を制限すると、空腹感が強くなると心配される方が見えます。
しかし、糖質制限食を始めた仲間が共通しているのが、“空腹感を感じない”です。
夕方になると空腹感を強く感じて、少しおやつをつまみたくなりませんか?
しかし、そんな空腹感を殆ど感じなくなるのです。
これは、“血糖の上昇がないため?”と個人的には想像しています。
糖質制限食には不安を持たれる方も多いかもしれません。
しかし、昔のように朝から晩まで畑仕事のように身体を使うなら糖質は必要です。
現実には、車に乗りそれ程身体を使っていないのではないでしょうか?
実際、糖尿病の罹患率は、車の普及率と並行して増えています。
つまり、現代社会では、糖質はそれほど必要としていないのです。
その生活スタイルの変化に、食事を変えていかないために糖尿病患者さんや肥満が急増しているのです。
ちなみに、私は糖質制限食を4か月実践したところ、体重が-9㎏、ウエストが-6cm、体脂肪率は12%になりました。
凄い効果です。