認知症の素因遺伝子

岐阜県以外でも講演会を行うため、遠方からも多くの患者さんが集まります。

そのような中で、クリニックの医療レベルを維持する事は大変です。

完全予約制の認知症専門外来。頭部CTおよび看護師が全て学習療法士の資格を持っているなど、多くの工夫をしています。

 その中で、診断の一助として、アポEの遺伝子型を測定します。

もちろん保険適応ではないため、クリニックの負担で行っています。

アポEとはアルツハイマー型認知症の素因遺伝子とされています。

人によって、アポEには違いがあり、E4という遺伝子の方を持つ人が早くアルツハイマー型認知症になるというデータが出ています。 


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 例えば、日本人で一番多いE3型を2つもつ人が98歳になると、2人に1人はアルツハイマー型認知症になります。

一方、E4型を2つ持つ人は、78歳で2人に1人はアルツハイマー型認知症になります。

たった一つの素因遺伝子の違いによりアルツハイマー型認知症にる年齢が20歳も異なるのです。

 実際、外来でもE4型を2つ持つ人は急激な進行をするケースが多く、ケアプランの作成も特殊になります。

介護保険サービスだけでなく、医療保険による精神科病棟の利用も検討することが多くなります。

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