映画『おとうと』の中で、鉄郎が担ぎ込まれた「みどりのいえ」は、身寄りのない人や経済的に困窮している人をも受け入れてくれる民間のホスピスとして描かれています。
この「みどりのいえ」のモデルとなったのが、東京・山谷にある「きぼうのいえ」というホスピスです。
ここには様々な事情を抱えた人たちがたどり着き、残された日々を活き活きと過ごし「最期」のときを迎えます。
しかし、我々からすると「みどりのいえ」の、映画の中の描かれ方に少し不安が残ります。
実際の東京・山谷にある「きぼうのいえ」はNPO法人で運営されていますが、サービス内容や運営方針は全て現場で働いている方々の良心に委ねられます。
まさに性善説に立っています。
しかし、これらは一つ間違えると“貧困ビジネス”や“寝たきりアパートにおける不正請求”になる可能性を秘めています。
このような事業所は、常に行政や地域との交流を図ることで、オープンな運営が望まれます。
そして常に外部による監視・評価をする必要があります。
個人的には、映画で描かれた「みどりのいえ」で火災が起きた際は、マスコミ等から非難の的になるのでは?危惧しました。