平成23年9月2日金曜日のPAL研究会のモーニングセミナーで公認会計士曽根康正氏 による
「節税するとなぜ会社が悪くなるのか」の講演がありました。
曽根先生も最初に言われたのですが、まず『赤字企業である人には関係ない』そして
『一定の会計知識がないと良さが分からない』と言われました。
厳しい言葉ですが、世の中の75%を占める赤字企業は節税する必要はありません。
それに、毎日“自社を筋肉質で無駄のない経営”を目指していなければ理解できないと思います。
自分は、常に“いかに強い決算書を作るか”考えています。
そんな中、取引先の東濃の○○信用金庫の担当者が『私、決算書の読み方が苦手なんです』
と聞いて、驚くとともにがっかりしたことを覚えています。
我々が、真剣に作り上げた決算書が理解できない人が担当者と思うと、悲しくさえありました。
しかし、これが多くの世の中の現状ともいえるのかもしれません。
多くの経営者も決算書は読めないのですから・・
したがって、参加者のどれだけの方が理解できたかは分かりませんが、曽根先生の講演は素晴らしかったです。
講演内容は、節税しない場合と、お金の出ていく節税?、お金の出ていかない節税、その中間の節税の4つのケースが提示されていました。
そしてそれぞれのケースで、当座比率と自己資本比率がどのような動きをするかがシュミレーションされました。
正直、私は曽根先生に『会社は税金を払って強くなる』『くだらん節税はするな!』『納税は社会貢献だ』と叩き込まれていたので、ある程度のイメージは持っていました。
しかし、当座比率と自己資本比率の実際の数字を提示されると、ここまで差が出るのかと驚きました。
経営者として、会計上の判断が数年で大きな違いを生む。経営者として、その責任の大きさに背筋が伸びた思いでした。
曽根先生は自分で日本一の講演内容であると言われていましたが、もしかすると本当かもしれません。
聴衆の理解力の問題がありますが、内容的には凄いレベルです。
経営者として最も重要な能力は、 “優秀な顧問会計士さんに出会うこと”とさえ思いました。
改めて、曽根先生の偉大さに感動するとともに、当グループの顧問であることに感謝です。