平成27年11月30日にサンマーク出版から
『親ゆびを刺激すると 脳がたちまち 若返りだす!』
が出版されました。本の中から、少しご紹介します。
意欲を司る前頭葉の仕事は、大きく分けて3つあります。
1.やる気、意欲を出す
2.論理的思考をする
3.理性をコントロールする
「あの人は、おじいちゃんになったら怒りっぽくなった……」
身のまわりの人のこんな変化を感じたとき、たいていの人は性格が変わった
と受け取ります。「年をとって頑固になった」と。
しかし、私たち専門医は「脳の老化が進んだ状態にある」と判断します。
というのも、高齢者が怒りっぽくなるのは、
“理屈が理解できなくなり、理性のコントロールができなくなること”
が原因だからです。
また、加齢にともなって新しいことが受け入れられなくなっていくのも、
前頭葉機能の低下が原因となっています。
つまり、運動野、感覚野に並び、前頭葉の機能を保ち、向上させていくことも
脳を若返らせる重要なカギとなります。
その点、親ゆびをつかった動作は、前頭葉にも大きな刺激を与えてくれます。
ゆびをつかう動作のほとんどは、
「◯◯をしよう」という意欲をともなっているからです。
本のページを「めくる」のは、先を読もうという意欲。
ドアノブを「まわす」のは、先に進もうという意欲。
誰かの肩を「もんであげる」のは、ラクにしてあげようという意欲。
ペンを手に「もつ」のは、なにかを書き留めようという意欲。
動作に意欲があるとき、その前にかならず前頭葉が動きの指令を出しています。
それが前頭葉への刺激にもなるわけです。
このように親ゆびをつかった動作には、つねにあなたの意欲が込められています。
だからこそ運動野が働き、感覚野が働き、前頭葉にも大きな刺激を与えてくれます。
動作に親ゆびが絡んできてはじめて、その動作は創造的なものになります。
前頭葉に刺激を与える創造性は、親ゆびの動きに宿っているのです。