最近、外来で健康食品の是非について質問を受けます。
特に、芸能人を使って、大々的に宣伝しているものへの質問が多いようです。
効果もはっきりしないので、避けるようにお話をしています。
特に、関節に含まれるコンドロイチンを服薬する薬が目立っています。
服薬したものが、腸で分解され全身をめぐり、都合よく関節に蓄積されるとはとても思えません。
また健康食品は、薬事法により、効能・効果を謳うことは厳しく規制されています。
したがって、広告もあくまで個人の感想を述べているに過ぎません。
しかし、これが高齢者には何にでも効果があると錯覚させてしまうのです。
実際、景気悪化に伴い、各企業宣伝広告費を削っている中、健康食品業者の宣伝広告費は貴重なのかもしれません。
そのため薬事法に触れるギリギリ(触れている)でもこれだけ、宣伝され続けているのかも知れません。
一時、消費者金融のコマーシャルばかりでしたが、最近では全く見なくなりました。
副作用が出なければ良いですが、正直副作用が出るほどの効果もありません。
これが良い事なのか、悪い事なのかは分かりませんが、高価な薬を、効果も無いのに飲み続けている高齢者が多い事を考えると複雑な思いです。
はっきり言えることは、本当に効果があれば、薬事法に基づき、行政の承認や確認、許可、監督等のもと医師が処方できるのです。
その点を、ご理解ただければ無用に高価な健康食品を購入する事もなくなると思われます。