糖尿病専門外来をはじめ、多くの患者さんに管理栄養士さんの指導を受けてもらっています。そうすると、多くの患者さんが、何気なく飲んでいる飲み物が血糖コントロールを悪くさせていることに気が付きます。水分摂取は、お茶やお水で十分です。コマーシャルベースに惑わされることのないように気を付けてもらいたいものです。
目次
1.スポーツドリンクは砂糖の塊
脱水予防には、スポーツドリンクと勘違いしている人がいます。スポーツドリンク500㎖には、角砂糖(1個=3g)が11個分。経口補水液500㎖にも4個分も含まれています。飲み過ぎると、脱水は改善されても、糖尿病になってしまいます
2.ジュースやコーヒは、世の中にないと思ってください
私は、糖尿病の患者さんには、「ジュースや甘い飲み物は、生涯飲まないでください」とまで言っています。それぐらい含まれている糖分が多すぎるのです。特に、子供さん方には悪い習慣を持たないように厳しい制限が必要です。代表的な飲み物に含まれる、砂糖の量をご紹介します。
- コーラ500㎖:角砂糖 18個分
- 炭酸飲料500㎖:角砂糖 18個分
- 缶コーヒー185㎖(砂糖入り):角砂糖 4個分
- 缶コーヒー185㎖(微糖):角砂糖 2個分
- カフェオレ185㎖:角砂糖 5個分
- リンゴジュース200㎖:角砂糖 8個分
- オレンジジュース200㎖:角砂糖 7個分
3.健康のためと思って飲んでいるものにも砂糖は結構含まれています
健康のためと思って飲んでいるものにも、糖分は含まれています。胃腸に良いからと飲み始めた乳酸飲料で糖尿病が悪化した方もいらっしゃいます。
- エナジードリンク250㎖:角砂糖 9個分
- 栄養ドリンク 120㎖:角砂糖 6個分
- 飲むヨーグルト200㎖:角砂糖 4個分
- 野菜ジュース200㎖:角砂糖 5個分
- 乳酸菌飲料 65㎖:角砂糖 4個分
4.アルコールも、チューハイには注意
アルコールも注意が必要です。特に糖質には影響を与えない焼酎も、缶チューハイになると相当の糖を含んでいます。
- チューハイ200㎖:角砂糖 10個分
- 日本酒 1合: 角砂糖 3個分
- 生ビール200㎖:角砂糖 4個分
- 赤・白ワイン 100㎖:角砂糖 1個分