テレビのコマーシャルでも宣伝されている栄養ドリンク。日常的に、疲れがたまると飲まれている人も多いのではないでしょうか? 一本飲むだけで、30分もすると頭がすっきり、さすがに「身体に良い成分が、何種類も含まれているお陰」と感じてしまします。
確かに、有名なリポビタンDには、「タウリン」、「イノシトール」、「ニコチン酸アミド」、「ビタミンB1」、「ビタミンB2」、「ビタミンB6」、「無水カフェイン」など身体に良さそうな成分が数種類含まれています。
しかし、医師の立場からすると、多くの成分は、飲んでもすぐに効果が出るようなものではありません。唯一、即効性があるのは「無水カフェイン」です。実際、殆どの栄養ドリンクには、無水カフェインが50㎎含まれています。この量の無水カフェインを飲めば、30分もすれば、頭はスッキリして、特に筋肉の凝りが原因の頭痛などはすっかり改善するのです。
ところが最近は、カフェインを含まない、「リポビタンノンカフェ」が発売されています。しかし、これでは唯一の即効性の成分が含まれていませんので意味がありません。メーカーは、睡眠前の服用も大丈夫と宣伝していますが、そこまでして飲むような栄養成分ではありません。
なお、日常生活においては、外出先で頭痛薬も持っていないときに、頭痛が起こった際は、コンビニでカフェイン入りの栄養ドリンクがお薦めです。その効果は、新型コロナワクチンの接種後に、熱はなくても倦怠感が強い場合にも有効です。