先日、とても嬉しい報告をご家族から頂きました。
くも膜下出血による高次脳機能障害の患者さんの住宅ローンの免除が決定したというものです。
患者さんは、57歳の働き盛りにくも膜下出血を発症。
一命を取り留めたものの、高次脳機能障害により、就労は不可能となったのです。
発症当初は、有給休暇、その後は傷病手当、失業保険を使いながら障害年金も受給決定されました。
しかし、それらの収入で奥様の生活と住宅ローンの支払は相当厳しいものでした。
その中で、症状固定したと判断した時期に、住宅ローンの免除に挑戦したのです。
患者さんの状態から考えれば、高度障害は間違いないのですが、診断書は一発勝負です。
慎重に診断書に記載をして、ローン会社の判断を待ちました。
途中、家族及び私に診断書の内容確認の面談を経て、住宅ローン免除が決定しました。
今回のケースは成年後見人も認定しており、まさに私の本
『介護にいくらかかるのか?―いざという時、知っておきたい介護保険の知恵』の内容の実践でありました。
ご家族にも本当に喜んで頂き、まさに医師冥利でした。医師は診療以外にも患者さんのお役に立てるのです。
ところで今回のケースには隠れた名脇役がいます。患者さんの担当ケアマネです。
とにかく『この患者さんは、土岐内科クリニックの長谷川にかかれば何とかなるのでは?』
という判断の元、当院への転院を薦めてくださったのです。改めて感謝です。