前回、認知症の治療薬としてアリセプトやイチョウ葉エキスをご紹介しました。
認知症には、中核症状と周辺症状があることは以前よりお話しています。
アリセプトやイチョウ葉エキスはあくまで中核症状に対する薬であります。
そのため、適応は、認知症の軽度から中等度が対象となります。
MMSEでは30点満点中、15点程度までとなります。
しかし、中核症状がさらに進行すると、周辺症状として、幻覚・妄想・易怒性・暴力行為・徘徊等が出現します。
当院の認知症専門外来では、まず患者さんに頭部CTと側頭葉の機能評価目的のMMSEと前頭葉の機能評価目的のFAB検査を行います。
その間に、ご家族からお話を伺います。
最近では、本人を診断しなくても話だけでほぼ診断がついてしまいます。
まず重要なことは周辺症状の有無です。
周辺症状が出現していれば、MMSEは15点以下である事が多いようです。
逆に、周辺症状が出現しているのにMMSEが15点以上の場合、アルツハイマー型や血管性以外の認知症を疑います。
その上で、頭部CT所見、さらに患者さんの運動機能を評価すると、かなりの精度で認知症の診断が可能です。
そのため、ホームページでも認知症の無料相談を受付けています。
項目は、当院の認知症専門外来でお伺いする内容が網羅されています。
遠方で、受診が困難な方には、ご利用をお薦めします。