日本大沈没by藤巻健史

先回ご紹介した、池田信夫さんのもし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら」をもう少し論理的に説明した本が、今回紹介する藤巻健史さんの “日本大沈没”です。

藤巻さんの本は、決して煽るわけでもなく、我々専門外の人間をも納得させる論理性を感じます。

いくつか紹介します。       

①固定相場制では、自国の景気に合わせて金利を上下させることが出来なくなる。

    つまりユーロ問題は、固定相場制の問題。

    変動為替相場は、『景気の自動安定装置』というメリットがあるが、ユーロ圏はそのメリットを放棄した。

    特にギリシャは、ユーロに加盟した時点で、『自国通貨を安くする』という景気回復手段を放棄した。

    ちなみに、ギリシャがユーロを離脱したら、その後は悲惨。

    他のユーロ諸国もそれを見て、緊縮財政に耐え、ユーロ残留を図るだろう。

②1997年末の借金総額は、369兆円⇒2012年には960兆円(2.6倍)

    1997年末名目GDP523兆円⇒2012年には468兆円【米国は2.5倍、オーストラリア3.3倍】

    1997年末日銀の国債保有24.2兆円(資産の48.7%)⇒2012年には90.2兆円(資産の63%)

③日本は、米国債購入の際は、政府短期証券を民間金融機関に売って集めた円で購入した。

    米国債を売っても、政府短期証券(=116兆円)が減るだけで、借金の完済には程遠い

④日本国債の91.7%は日本人が保有しているため金利が上がるという警報が鳴らない。

    名目金利は実質金利、インフレ期待率(インフレへの期待)、クレジットリスク(倒産確率)で決定される。

    良い金利上昇は、インフレ期待率の上昇、悪い金利上昇は、クレジットリスクの上昇。

⑤同様に、日本国債の大部分を日本人が保有しているためで、『景気が悪くなれば、円が安くなり、


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    景気を回復させる』という調整機能が働かなかった。

    但し、日本人が9割保有していても、マーケットを崩すのは、国債ムラの住人自体。外国人は、日本国債の“売り”

    という形で参入してくる。

⑥郵貯銀行は80%を国債で運用(他の金融機関も運用先に困り国債を購入)、生命保険会社も同様(以前は、50%以上を貸し付けて運用していたが、今は13.7%残りは国債)

⑦支出削減だけでは、財政再建できない。歳出の4割が社会保障費

⑧悪夢のシナリオは、財政破綻か、ハイパーインフレ。現実的には、ハイパーインフレの可能性が高い。

⑨資産防衛方法・・まずは増やすより防衛!

1)海外に資産を移すのは、やりすぎ

2)外貨建て商品・・アメリカの株式、MMF

3)不動産・・ストレスチェック後(=首都直下型地震も想定)・・まず外貨建て資産で保険を用意してから不動産

 とても納得できる内容でしたが、読んでいて改めて気がつきました。

これって、堺屋太一さんが平成10年に書かれた「平成30年」に書かれた内容そのものです。

私は本を読んでから10年以上、毎月ドルとユーロをMMFで購入、さらに金とプラチナを買い続けています。

まさに、藤巻さんの勧める資産防衛方法そのものです。

ただし、今後はアメリカの株式にも一部配分することにしました。

藤巻健史さんの “日本大沈没”とともに、堺屋太一さんの『平成30年』の一読をお勧めします。

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