先日、渡辺淳一さんの“孤舟”という小説を読みました。
書評では「定年退職して始まる本当の孤独。
バラ色の第2の人生のはずが、待っていたのは、夫婦関係と親子関係の危機。
人生最大の転機をいかに乗り切るか。」という内容です。
小説の主人公は60歳で定年を迎えるわけですが、やはり60歳定年はあまりにも早いと感じました。
外来で患者さんを見ていても、昔の60歳に比べ、今の60歳はかなり若く感じられます。
「退職後は、悠々自適に趣味に没頭」などという表現もありますが、趣味は仕事の合間に時間を都合して取り組むから、楽しいのではないでしょうか?
また、趣味に取り組むにもお金が大事です。
主人公は、金銭管理もすべて奥様任せです。
働いているときは、まだしも、退職後に奥様から小遣いをもらうなど、まるで子供です。
以前から感じていたことですが、日本の男性は、経済的な管理を奥さんに任せすぎではないでしょうか?
すべてをご主人が管理すべきとは言いませんが、ある程度分担しなければ、一人前の社会人とはいえないのではないでしょうか?