税制改革で、対象者が倍増!

 以前紹介したレガシー税理士法人の天野隆さんの本 “いま親が死んでも困らない相続の話”を読みました。

とても参考になることが多かったのでご紹介させてもらいます。

1. 相続の問題は、親の遺産の額とは無関係に起こる。

    ・・『自分には財産がないから、相続は関係ない』といわれる方が、多くみえます。

   しかし、家裁の調停の3/4に相当する5934件は、5000万円以下のケースなのです。

2. 税制改正で、相続税課税対象者は18%(39220人)から39%(84982人)へと倍増する事が予想されます。

    但し、18%のうち実際に課税されたのは7%です。

    残りの11%は申告して相続税がゼロになったのです。

    つまり、相続税の正しい知識をもつことで、やみくもに相続税を怖れる事はないのです。

    相続税を払い過ぎないためには①贈与税額控除 ②配偶者の税額軽減 ③未成年控除 ④障害者控除 

    ⑤相次相続控除(一次相続から10年以内) ⑥外国税額控除を有効に使うことが重要です。

    また、小規模宅地等の評価減の特例は有効です。

    ただし、介護施設が多様化している現状では注意が必要です。

    特別養護老人ホームは問題ありませんが、住宅型有料老人ホームなどでは、“自宅で生活をしていなかった”

   と認定され、特例が利用できない可能性もあるので注意が必要です。

3. 相続税の相談ケースも平成22年度は17万7125件と10年前に比べ倍増しています。

   独身時代や子供が小さい頃は『親の財産など当てにしない』といわれます。

   しかし、相続でもめる背景には、子供の教育費や住宅ローンなど、いわゆる“お金が必要な世代”になってくる

   ことが一因です。


当ブログの更新情報を毎週配信 長谷川嘉哉のメールマガジン登録者募集中 詳しくはこちら


   それに加え、相続人同士のコミュニケーション不足、相続人の配偶者の横やりなどが、さらに争続を勃発させるようです。

4. 不公平に思えるような遺産分配でも、相続人全員が納得できる円満な事例はたくさんあるそうです。

   大切なのは、財産を均等に分ける事より、身内同士で支えあうことです。

   相続とは、遺志を含めた親の「すがた」を家族が引き継ぐことなのです。

5. 遺族が行う各種届出チェックリストは、大変参考になりました。

6. 一次相続の場合、配偶者には16000万までもしくは、1/2以内は、相続税はゼロとなる。

   そのため、多くは、配偶者に相続させてしまいます。

   そのため、両親が亡くなって、ある意味“おもし”がなくなった2次相続がもめやすいそうです。

7. 遺言書が作成されているケースは、レガシーグループのお客さんでさえ12%、世間一般は1割以下です。

  やはり、遺言を作成して、付言に、「なぜそのような遺産分割方法を選択したのか」の理由を書き加えることで、

   殆どもめる事はなくなるようです。

   ある意味、相続でもめている兄弟姉妹は、親の愛情の奪い合いをしているのです。

   自分自身も昨年、遺言を作成して実感した事は、『付言で家族への言葉を残す事』が何より重要だと感じました。

天野さんの本は、相続のテクニック的なことより、親子・兄弟といった家族関係を重視されています。

本の最後は、『亡き人に納得してもらう。これこそが遺族に課せられた「相続」という宿題の答えです』と締めくくられていました。

テクニックでなく、相続の本質を学ぶ事ができる本です。

多くの方にお勧めするとともに、素晴らしい本を書かれた天野隆さんに感謝です。

error: Content is protected !!