私が、21年間なんとか経営ができてきたのは、早い時期に一倉定さんの書籍に出会ったからだと思っています。一倉定さんは、1999年にお亡くなりになられています。
死後20年以上経った2020年6月25日に「マネジメントの挑戦」が発売されました。コロナ禍のいまこそ、一倉定さんの厳しい言葉が求められているのかもしれません。個人的には、もしお金に余裕があれば、88,000円と高価ですが、CD 「一倉定の社長学百講」をお勧めします。一倉先生の、肉声で聞く厳しい言葉には、値段以上の価値があります。
本の中から、一部紹介します。
- 高い水準の計画をたてて、そのとおり実現させることこそ、真の誇りなのである。死にものぐるいの努力をしなければ「そのとおりやる」ことができないような計画こそ、ほんとうの計画なのである。
- 計画は〝できるだけ主義〟ではいけない。「いつまでに完成する」、「これだけ安くする」というように、〝これだけ主義〟 でなければならないのだ。
- すぐれた業績ほど、それが計画され決意されたときは不可能視されているのである。「過去の実績」という尺度では計れないような計画でなければ、革新は生まれないのだ。〝実現可能なもの〟というようなマネジメントのきまり文句など、これらの業績の前には三文の値打もないのである。
- 会社が〝生きぬくため〟には、 不可能なものを可能なものに変質させること以外にないのである。
- 「仕事の限界をきめることのできるものは、経営者(あるいは経営担当者、あるいは当事者)自体である」
- 経営方針のないところ、経営活動はありえない。内部管理も合理化もないのである。
- 計画どおりに事がいかない場合に、二つの考え方がある。その一つは、「だから計画をたててもダメだ」 という考え方であり、もう一つは、「計画どおりいかないのはなぜか、どうしたら計画どおりいくか」というものだ。前者は、「障害があるからできない」という消極主義者であり、後者は、「障害をつぶすにはどうしたらいいか」という積極主義者である。
- できない理由をあげてみても、そんなものは三文どころか、一文の値うちもない。値うちのあるのは、成果のみなのだ。やり遂げた結果のみが尊い
- 問題というものは存在するのでなくて、つくりだすものであり、生みだすものである。高い目標を設定した瞬間に、目標と現状との差が問題になってくるのである。現状に満足しているものには問題はない。向上しようとする意欲から問題が生みだされる。
- 人を管理するまえに、まず自分自身を管理することである。
- 自分自身を管理する能力が、 とりもなおさず部下を管理する能力なのである。
- 自分で信念をもって行動する人は、摩擦をおそれず、障害をぶち破っていく。独創的なアイデア、革新的な考えほど、つねに批判や反対がつきまとうのである。
本でも十分お薦めです。